子供たちの心わしづかみ!「ケンちゃん」こと元Jリーガー大森健作さんからサッカーを通じ身体の動かし方を学ぶ授業

子供たちの心わしづかみ!「ケンちゃん」こと元Jリーガー大森健作さんからサッカーを通じ身体の動かし方を学ぶ授業

アスリート全国学校派遣プロジェクト『アスリーチ』。
10月31日、元Jリーガー、元U-20日本代表大森健作さんが、北海道江別市の江別太(えべつぶと)小学校にアスリーチ!
サッカーボールを使った身体の使い方やサッカーの基本練習の体育授業を行ました。

堅苦しい登場の仕方はありません。大森さんご本人の意向で、子供たちがクラスごと体育館に集まりつつあるなか授業開始前から子供たちと触れ合います。子供たちのテンションは一気に爆上がり、体育館のなかを走り回ります。とても元気な4年生70名でした。

訪問アスリートご紹介


大森健作さん。愛媛県出身。子供のころは野球選手になることを夢見たが、中学生の時地元にサッカーチームができたのを機にサッカーを始めた。何度も怪我に悩まされるがJリーガーとして横浜マリノス、コンサドーレ札幌、徳島ヴォルティスで活躍。ワールドユースワールドカップカタール大会日本代表。現在は、サッカー解説・指導、講演、タレントやモデルなど多方面で活躍中。

学校や地域のご紹介


札幌からJR函館本線に乗り江別までは30分強。江別駅から車で10分弱。江別太小学校は住宅街のなかにある小学校です。校名にある「太」は、アイヌ語で「口」を意味し、地名では河口や川の合流点に使われるとのこと。現在の千歳川はかつて江別川と呼ばれており、「江別川が石狩川に合流する所」が「江別太」という地名の由来だそうです。

実技と講話の授業


授業前から大喜びの子供たちでしたが、授業開始を知らせるチャイムが鳴るときちんと整列します。先生から大森さんのご紹介があると大拍手、大歓声。全員起立して大きな声で「よろしくお願いします」とご挨拶。冒頭大森さんから、「先生は堅苦しいので、ケンちゃんと呼んでください」と声をかけると、口々に「ケンちゃん」と叫びます。今度は大森さんの「せーの」の音頭で全員が声を揃えて「ケンちゃ~ん」と大きな声で叫びます。


最初はボールをきちんと仕舞って鬼ごっこから。「まず鬼ごっこやりましょう」。にここでも子供たちから大歓声。体育館を一杯に使い歓声、嬌声をあげながら、大森さんも交じってみんな元気に走り回ります。「鬼に捕まらないようにするには、周りを常に注意しながら、時にステップも踏みながら走りましょう」と楽しみながらもケンちゃんはきちんとポイントを説明します。


次は二人一組でじゃんけんをして負けたほうが直線的に逃げる、勝った方が追いかけるドリル。反射能力、瞬発力を呼び起こさせます。そして、ボールを真ん中に置き、大森さんが発する数字に合わせて、決められた動作をし、「ボール」の声がかかった瞬間ボールを獲りあいます。これも反応の勝負です。続いても二人一組で上にボールを投げ、その間にお互い手をタッチします。最初は一度、慣れてできるようになったらタッチする回数を増やしていきます。このドリルには苦戦する子供もいましたが、「ボールを二人の真ん中に高く上げる」など、どうしたら上手くいくか考えながらやりましょう」そして、「タッチする数に合わせてイェイ、イェイ」と言いながらやってみましょう」。子供たちはすぐに上達していきます。

続いては、ドリブルをしながら大きなコーンに向けてのシュート練習。「丸いボールは素直だから、ボールの中心を蹴り、足は狙っている方向へ出していきましょう」とアドヴァイスもありました。


6時間目もきちんとした挨拶から始まります。「最初にケンちゃんのゴールを決めたシーンをお見せします」と大森さんが言うと、「ウォ~、ヤッター」の歓声があがります。ゴールシーンの映像が流れるとまた歓声。子供たちのレスポンスがとても良いです。
そして、ホワイトボードを使って子供のころから引退するまでの歩み、夢を叶えたプロセス、挫折など、たくさんのメッセージを交えて語ってくれました。

アスリートから児童生徒へメッセージ

日々の努力を必ず誰かが見てくれている

中学生の時、日本代表になると夢を持ちました。しかし、膝に大怪我を追いました。でも時間がかかっても負けないぞという気持ちを忘れず頑張りました。その結果、ユース日本代表に選ばれました。高校3年生でJリーガーになることを目標にしました。プロになるために、みんなが休んでいる時、遊んでいる時に何ができるかを考え、チームの朝練の前、毎朝5時に起床しランニングするなど努力しました。すると、嬉しいことに5チームからオファーを受けました。また、横浜マリノス時代、周りのレベルの高さについていけず気持ちも落ち込み、プレーのパフォーマンスがあがらなかった時、先輩選手から「自分の強みを磨け」と声をかけられ、それがきっかけで浮上することができました。
日々頑張っていると、誰かがそれを見ていてきちんと評価してくれることを覚えておいてください。

夢を掴むために逃げない、諦めない

これから生きていくうえで必ずいろんなことが起こります。良いことばかりではなく、落ちる時、苦しい時もあると思います。自分のサッカー人生も山あり谷ありでしたが、日本代表になる、Jリーガーになるという夢を手にするために頑張りました。特に上手くいっていない時に、その状況から逃げずに、諦めないで全力で頑張ることが大切です。

授業のまとめ


できるだけ子供たちと触れ合いたい、子供たちに身体を動かしてもらいたいという大森さんの思いで進められた授業。ドリルとドリルの間には大森さんの周りにはいつも子供たちが集まり、大森さんが動けば子供たちも動く。人気者のケンちゃん。子供たちのレスポンスもとても良く、終始体育館の中一杯に子供たちの声が響き渡っていました。楽しいなかにもコツや大切なこと説く、時に子供たちにも考えてもらう、充実した授業でした。

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