大学時代に五輪出場!竹澤健介さんの 魔法の授業でほぼ全員が驚きのタイムアップ!

大学時代に五輪出場!竹澤健介さんの 魔法の授業でほぼ全員が驚きのタイムアップ!

アスリート全国学校派遣プロジェクト『アスリーチ』。
9月28日、北京オリンピック出場・陸上の竹澤健介さんが、大阪府の咲くやこの花中学校にアスリーチ!
モチベーション含めた講義、早く走るための実技指導の体育授業を行いました。
学校からの依頼により、本気の実技指導となりました!

訪問アスリートご紹介


竹澤健介さん。
陸上競技・北京五輪日本代表、兵庫県姫路市出身。報徳学園高校から早稲田大学へ進み、大学時代は箱根駅伝で大活躍。また陸上競技としては44年ぶり、大学生としての五輪出場を果たしました。エスビー食品を経て住友電工で現役を引退。現在は摂南大学でコーチを務めています。

学校や地域のご紹介

大阪環状線・西九条駅から徒歩5分ほどにある咲くやこの花中学校。創立16年のとても綺麗な学校です。此花区の地名は、古今和歌集の歌に由来しており、学校名もその歌にちなんでつけられたそうです。また、「生徒一人ひとりの夢を咲かせる学校」との願いも込められています。

実技と講話の授業

一限目は講義の時間となりました。参加しているメンバーは、体操10数名、陸上50数名とガチガチの体育会メンバーが揃っていました。竹澤さんからこれまでの経歴、現役時代、苦悩、指導者として、映像を交えながら順番に説明していただきました。そういったメンバーなので、講義中も真剣そのもの。一言も私語もせず、聞き入っています。

子供の頃は水泳をやっていたそうで、プールに行ってもウレタンに乗ってるような子供で、全然練習もしなかったそうです。竹澤さん、体も大きくなく子供ながらに体格差を埋めるには難しいと感じていたそうで、中学で陸上部へ。しかし、練習がつまらない。辞めたい。ただ、水泳を辞めて陸上へ行ったという経緯から親には言えない。いやいややりながらも少しずつ大会で勝ち始め、陸上が少しずつ好きに。少しずつの成功体験が自分の自信に、そして自分が勝てる場所、一番輝ける場所が見つかっていったそうです。

高校時代は寮生活。監督の自宅の一部屋6畳ほどにベッド2台で4人の相部屋。テレビも携帯電話もない。そんな状況でも、大会での成功体験の積み重ねが、「やらされるから脱却し、主体的に取り組む」という意識に変えていけたそうです。

その後の活躍は皆さんご存じの通り。憧れの早稲田大学で箱根駅伝選手に、そしてオリンピックの選手へ。「何事も口に出すことが大事!自分は早稲田行きたい!行けた。箱根駅伝出たい!出られた。箱根駅伝で活躍したい!区間賞取れた。オリンピックに出たい!出られた。」
竹澤さんの好きな言葉で、「根拠なんてなくていい。夢は語ることから始めるべきだ。」この言葉をみんなに送り、一限目が終了しました。

二限目はグラウンドへ。

主に走りの練習、実験へ。目当てとして、スタートダッシュの〇〇〇〇を学ぶというもの。軽いウォーミングアップから全員30m走ダッシュ。タイムを計測し、最初と最後でどれぐらいタイムが変わるか?
全員の計測が終わり、ストレッチ。そのストレッチも独特。二人組で前ならへをしながら背中合わせになり座り、起き上がるというもの。

次に足の裏を合わせながら5回ジャンプ→足の裏を合わせながら、右と左に5回ずつ動く。生徒達もだいぶ体がほぐれて来た様子。

走りのポイントとして、先ほどの〇〇〇〇を生徒に問い、「ぜんけい」との答え。姿勢の問題だと。
そして、①頭の〇〇でゴールを見る。②〇歩キープ。これは、「頂点」と「10」。
前傾姿勢で、頭の頂点でゴールを見るということ、すなわち地面を見ること。そしてその状態で10歩(女子は5~7歩)をキープ。さらに、「1,2,3,4,5までは声を出すこと!みんなシャウト効果って解るかな?実は、あれは腹圧に効果があって他の陸上のアスリートもやっています。ハンマー投げ、砲丸投げ、、、見たことあるよね。」ちょっと生徒達も恥ずかしそうにしていますが、いざ実走!スタートをやってくれていた先生も、「声ちっさ!上向いとるわ!」と楽しく、茶化してくれます。

さてその結果や如何に・・・。
なんと!走ったメンバーの実に9割以上の生徒が一回目よりタイム更新!!

竹澤さんからは、「こういったコツ・ポイントを知り、それを当たり前にし、自分の身になるように継続して取り組むこと」と熱いメッセージをいただき授業は終了しました。

アスリートから児童生徒へメッセージ

主体的に取り組むこと

何事もやらされるではなく。自ら主体性を持って取り組むこと。自分の成長とともに夢も成長する。

何かを成し遂げるには時間がかかる

じっくりと時間をかけて積み上げることでしか本当の成功は掴めない。これしかない。

授業のまとめ


「はい、集合!」「こっちに戻ってきて~!」竹澤さんや先生が一声掛けてからの全体集合の早さ、これが特に印象に残りました。自分たちがやりたい、知りたいと思っているからでしょうか。このやる気にはとても感心しました!また、竹澤さんの説明にも素直に耳を傾け、取り組む姿勢もとても素晴らしかったです。今日、授業を聞いたメンバーが成長するのは間違いないですね!

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