選手で五輪出場の後、レフェリーで五輪という夢を追う!ラグビー桑井亜乃さんの体育授業

選手で五輪出場の後、レフェリーで五輪という夢を追う!ラグビー桑井亜乃さんの体育授業

アスリート全国学校派遣プロジェクト『アスリーチ』。
11月10日、桑井亜乃さんが青森の八戸学院光星高校へアスリーチ!熱い講演と思わず熱くなる体育授業を行いました。

今回訪れたのは、八戸学院光星高校。
先生の紹介から登壇、250名の生徒からの大歓迎を受けた桑井さん。
講和の前半、ご自身の紹介から過去の経験体験をお話してくださり、その後は質問形式。
後半にご自身の体験を含め真剣に生徒と向き合ってくださいました。

訪問アスリートご紹介


桑井亜乃さん。北海道出身。
中京大学までは陸上競技円盤投げの選手。
アテネオリンピック陸上競技ハンマー投げ金メダリスト、現スポーツ庁長官室伏広治さんを師と仰ぐ。立正大学大学院に進学してラグビーを始め日本代表に。
2014年アジア大会銀メダル。2016年リオデジャネイロオリンピック出場。2021年現役引退後はレフリーに転身し、多くの国際大会でレフリーとして活躍中。現在、世界のラグビー界で初めてとなる選手、レフリー両方でのオリンピック出場を目指しています。

学校や地域のご紹介

普通科と保育福祉科の2つがあり、普通科の中から①特別進学コース②進学コース③総合学習コース④スポーツ科学コース の4つに分かれ、今回対象となったのがスポーツ科学コースの250名の生徒さん。その内60名が実技にも参加してくれました。

スポーツの強豪校として、特に野球・バスケの優勝旗、盾、賞状がずらり。。。

すれ違う生徒さんも全員『こんにちは』と元気よく挨拶をしてくれたり、朝イチでは
ボランティアで落ち葉を掃く生徒さんでいっぱいでした。

スポーツ科学コースのテーマは『SPORTS×DIVERSITY』
DIVERSITYは多様性を意味し、生涯にわたりスポーツに多種多様なかかわりを持つ人材を育成することを念頭に活動しているとのことです。

メッセージがぎっしり詰まった講演と、それを実践する実技


予定より10分ほど早く、今回参加する250名の生徒さんが整列完了!
やる気を感じさせる雰囲気からのスタートとなりました。
生徒さんの真剣なまなざし、そして何より桑井さんの質問形式の講義は聞いていてワクワクさせます。
ご自身のラグビーに出会うまでの活動、そしてラグビーと出会い、オリンピック出場までの道のり、引退とそのまなざしは真剣で、生徒達にもしっかりと伝わっていたと思います。
魅力たっぷりの講義を終え、いよいよ質問タイム。
生徒さんから次々と質問が飛び、笑いあり涙ありの時間となりました。

実技指導では、スポーツ科学コースの60名が参加。
二人一組となり、膝、肩、両方と、それらを触られないように努力し、片方がそれを触る行動を起こす、しんどそうにしながらも真剣に向き合う生徒たちはとても楽しそうでした。

スクラムの組み方から、8チームに分かれての競技。
まずはボールを早く2個集めたチームが勝ちゲーム、そしてラグビーパスリレーと大盛り上がり!赤チームが勝ったり緑チームが勝ったりと楽しみながら取り組む姿勢は見ていても楽しい!

ラストはラグビー部女子チームと男子チームのタグラグビー!5分間と短い時間でしたが、一番の大盛り上がりはこの後の野球部が混ざって(やや強制参加(笑))のタグラグビー!
試合はわずか2分でしたが、今日一番の大盛り上がりを見せました。
他競技とのコミュニケーションを、と時間を押しての強行突破!
桑井さんの優しさと、やり遂げる力が伝わりました!!

アスリートから八戸学院光星高校の生徒へメッセージ

ケガから逃げるな!逃げから逃げるな!

ケガをした時、そこからどうケガと向き合うかがとても大事です。
ケガも実力、上半身ケガをしても下半身を鍛えられる、頭で考えることもできる!
ケガを言い訳にしてほしくないです。

とにかく何事にもチャレンジすること!

自分は高校生の頃まで、夏は陸上、冬はアイスホッケー、円盤投げをやってました。
そして大学でラグビーと出会い、室伏選手と出会い、オリンピックが身近に感じられるようになりました。
ラグビーを始めたのは2012年、当時はアジア5位。280日/365日 この数字は遠征、合宿の数。
ボールを1週間触れず、走り込み等体を鍛えることばかり。。。
試合では全体的にミスも多かった2012年女子日本ですが、2015年には、サインプレイ、パスレンジの広がり、戦いの場がアジアから世界に変わっていきました。
そしてオリンピック出場!
目の前のことを一生懸命頑張ってほしい、頑張ったことは決して無駄にならないです!

人を大切にしてほしい

これまで自分は家族やたくさんの周りの方々に支えられ助けられ、大切にされて生きてきました。振り返って恵まれてきた人生だったと思います。
生徒のみんなも、友達、先生、コーチ、家族、周りの人を大切にして、そして大切にされてください。

授業のまとめ


礼儀正しさ、授業に対する向き合い、そんな素敵な生徒達に、その真剣さへさらに真剣に向き合う桑井さん。次のオリンピックにはレフリーとしての参加を目標としている桑井さんのように、スポーツをする、見る、支える、多角的に取り組める学びがあったと思います。

何事にも真剣に、あきらめない、逃げない、人を大切にしてほしい、生徒達へのメッセージが桑井さんの人柄を表していると強く感じました。
時に涙する生徒もいた今回のアスリーチ、桑井さんのメッセージは生徒の心へ強くリーチしていました。

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