得意なことを見つけて楽しもう!パラリンピアン辻内彩野選手の笑顔あふれる水泳授業!

得意なことを見つけて楽しもう!パラリンピアン辻内彩野選手の笑顔あふれる水泳授業!

アスリート全国学校派遣プロジェクト『アスリーチ』。
9月21日、ジャパンパラ水泳競技大会での戦いを3日前に終えたばかりのパラ水泳日本代表・辻内彩野選手が、東京都の昌平小学校にアスリーチ!
プールを使って運動能力向上と泳ぎ方のコツをつかむ体育授業を行ました。

生徒のみんなに質問を交えながら講話と水泳実技の授業を行った辻内選手、明るく楽しくパラスポーツの魅力も発見する、笑顔あふれる授業になりました。

訪問アスリートご紹介


辻内彩野選手は東京都江戸川区出身。水泳一家に生まれ、高校ではインターハイに出場するなど活躍しました。大学入学直後に視力が低下していく難病「黄斑ジストロフィー」の診断を受けパラ水泳の世界に挑戦すると、多くの日本記録を塗り替えました。東京パラリンピックに出場、2022年の世界パラ水泳選手権では3つのメダルを獲得しました。

学校や地域のご紹介


千代田区立昌平小学校は、最寄りの東京メトロ銀座線末広町駅から徒歩5分ほどに位置する都会の中の学校。秋葉原駅も近いとあって飲食店など多くの店も軒を連ねます。

昌平小学校は今年開校30周年。一つの建物内に小学校のほか、幼稚園や保育園、図書館も併設され、今回授業を行ったプールも区民らが利用できる先進的な学校です。

実技と講話の授業


3時間目の授業は多目的室で開始。5年生2クラスの大きな拍手で迎えられた辻内選手は、自分が出場したレースの映像も見せながら、パラ水泳と水泳の違い、パラ水泳に出場する選手たちの障がいの種類などを説明。脚に障がいがあり腕だけで泳ぐ選手の映像を見た生徒たちからは、思わず「すごい」という声があがりました。

辻内選手の横のテーブルには、これまで獲得したメダルの数々がずらり。視覚障がいの選手のために、メダルの色によって違う音が鳴ったり、点字が記されたメダルも。実際に触れてみた生徒のみんなは目を輝かせていました。

4時間目はプールに移動して待ちに待った実技の授業。冒頭に辻内選手から「今日の授業は泳ぎません」という驚きの発言が。これにはみんなも「えー!」と大きなリアクション。実は泳ぐための基本姿勢を学ぶことが、速く泳ぐための重要なコツだったのです。

最初は水の中でビート板に座り手だけで動く練習。これは水を手でキャッチする感覚を高める「スカーリング」の練習。今まで経験したことがない意外な練習に生徒のみんなも大盛り上がり。

続いては両手を頭の上にぐっと伸ばし、水の中でジャンプしながら進む練習。これはストリームラインという水泳の基本姿勢を養う練習です。そして仕上げは「蹴伸びチャレンジ」。短時間の授業で水中姿勢が一気に向上した生徒たちは、綺麗な蹴伸びでスイスイ水の中を進んでいきました。

最後にみんなのリクエストに応えて辻内選手が泳ぎを実演。「クロールが見たい人!?」「はーい!」「バタフライが見たい人!?」「はーい!」「うーんクロールが多いかな」と言いながら、行きはクロール、帰りはバタフライでプールを往復。現役パラリンピアンの美しい泳ぎに生徒のみんなからは大歓声が上がりました!

アスリートから児童生徒へメッセージ

得意なことを見つけて楽しもう!

10代は経験したことが吸収されて、何でもすぐに上達していく時期なので、得意なものを見つけて楽しんでください。実は私は体育が苦手でした。その中でも一つ大好きな水泳と出会えて一生懸命取り組んだことでパラアスリートになれました。みんなの可能性は大きく広がっています。得意なものを一つ見つけて、精一杯取り組んでみてください!

授業のまとめ


最初から最後まで笑顔があふれていた辻内選手の特別授業。水泳の楽しさ、パラスポーツの魅力、障がいなど様々な状況の中でも前向きに取り組むこと、短い時間でしたがたくさんの発見が詰まった素敵な出会いとなりました。

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