優勝し続けたVリーガー・大山未希さん!「仲間が大切」なバレーボール授業
アスリート全国学校派遣プロジェクト『アスリーチ』。
9 月 22 日、元Vリーガー・プロビーチバレー選手の大山未希さんが、中野区立中野中学校にアスリーチ!
中野中学校 3 年生全学級 100 名以上の拍手に迎えられて体育館に登場した大山さん。挨拶、そして自己紹介などのお話を少し緊張した面持ちで聞いている生徒たち。でも大山さんの「私は 19 回の日本一を経験している。おそらくバレーボール界で一番です」というフレーズで一気に目が輝きだし、緊張も解けていったようです。そして大山さんは「話よりも、とにかく体を動かして感じていこう!」ということで、すぐにバレーボールを使った特別授業へ!
目次
訪問アスリートご紹介
大山未希さん。”パワフルカナ”と呼ばれた大山加奈さんの妹。小学校5年生の時に全日本バレーボール小学生大会(ライオンカップ)で優勝し全国制覇してから、中学、高校そして Vリーグなどで通算 19 回の日本一を経験しました。現在はバレーボールの普及活動をしています。
学校や地域のご紹介
中野区立中野中学校は、JR 中野駅徒歩 10 分ほどに位置する、2012 年に中央中学校と第九中学校が統合してできた中学校。とてもきれいな校舎が印象的でした。体育健康教育推進校として運動を取り入れた教育にも力を入れています。
メッセージがぎっしり詰まった講演と、それを実践する実技
3 時間目のチャイムが鳴る前には体育館にそろって座っていた生徒たち。先生からのご紹介を受けて体育館の入口から元気に入ってくる大山さんを大きな拍手で迎え入れました。
大山さんが「大山加奈って知ってる?」という質問に手を挙げる生徒たち。その姉の影響でバレーボールを始めたこと、そして日本一を 19 回も経験できるまでになったこと。何がきっかけで人生が動くかわからないから、どんどんいろんなことにチャレンジしてほしいという熱いメッセージを、みなさん真剣に聞いていました。
とにかく体を動かして体験していこう、ということで2人組を作ってバレーボールを使った準備運動が始まりました。「大切なことはボールと友達になること」と伝える大山さん。ボールを高く上げてその間に手を 15 回たたいてキャッチする。相手が手を離したボールをすばやくキャッチする、など、ゲーム感覚でチャレンジできるプログラムを取り入れることで、生徒さんたちが笑顔で声を出してどんどん集中していくようになりました。
そしていよいよバレーボール実技授業へ。実際に大山さんがスパイクを打つ実技などには大きな歓声が上がっていました!
後半の授業は、試合形式。24 のチームを作って 6 つのコートで 5 点先取の総当たり戦!ボールと歓声と笑顔が飛び交う授業となりました。実技授業の締めは、
「だれか私のボール、レシーブ受けたい?」という問いかけに5名の生徒が名乗りを上げてレシーブ指導。大山さんの打つボールに果敢に挑む5人にみんなから大きな拍手が送られました。
最後は副校長の先生まで手を挙げて、「じゃあちょっと強めに打とうかな」と言いながらのボールを見事にレシーブした副校長。楽しい雰囲気で実技の授業が終わりました。
アスリートから児童へのメッセージ
バレーボールはひとりではできない
バレーボールはどんなに上手な人がいても、ひとりが2回連続では打てない。だから仲間が必要だし、コミュニケーションが大切になる。バレーボールだけではなく、どんなことでも一人でできることは限られているから、いろんな人を頼ってコミュニケーションをとってください。
優勝経験よりも大切なもの
中学生の時に自分がキャプテンをしていて優勝を取り逃がしたことがあります。その原因は副キャプテンとの仲が悪かったこと。そんなチームではメンバーも楽しくできないことに気づきました。そこからコミュニケーションをとって、仲良くなり、見事優勝へ!いまでもその副キャプテンは親友です。私は 19 回の日本一を経験しましたが、その経験やトロフィーよりも大切なものは「一緒に戦った仲間たち」です。みんなも色々なことにチャレンジして、大切な人たちと出会ってほしいです。
授業のまとめ
バレーボールを通じて「人と出会うことの大切さ」「コミュニケーションの大事さ」「友達や仲間が一番の宝」と伝えた大山さん。参加者全員が体を動かし、同じ体験を共有することでそのメッセージも強く心にリーチしていました。