五輪2大会・大島杏子さん直伝の「マットのコツ」 子供たちもみるみる上達!

五輪2大会・大島杏子さん直伝の「マットのコツ」 子供たちもみるみる上達!

アスリート全国学校派遣プロジェクト『アスリーチ』。
9月29日、体操競技で五輪2大会出場・大島杏子さんが、滋賀県の彦根市立城北小学校にアスリーチ!
体操マット運動の体育授業を行ました。

訪問アスリートご紹介


大島杏子さん。東京都出身。体操競技でアテネ五輪・北京五輪に出場。
日本女子最多記録となる通算8度の世界選手権に出場。長きにわたり日本女子体操界を牽引してきました。

学校や地域のご紹介


彦根市のシンボル・彦根城に程近いところにある城北小学校。校舎からはグラウンド越しに現存12天守であり国宝でもある彦根城天守閣の姿が!

実技と講話の授業

大きな拍手で迎えられた大島さん。先生がその経歴を紹介すると「おぉー!!」、との大きな声が出ました。自己紹介、そしてスライドを見せながら、「体操とは?」「体操競技とは?」「運動することの大切さ」を説明。その中で「平均台の幅はなんセンチ?」との質問、子どもたちからは様々な答え。「10センチ、スマホくらいの幅です」という正解に「えぇー!」と大きな声が響きました。

運動することの大切さのお話では、小学生は神経の発達、中高生で骨と筋肉の発達があると説明。体操の内村航平選手の例を引き合いに、「内村選手も小さい頃に感覚を養って、高校から大学にかけて筋肉が発達してきたところで一気に伸びた」という話をした大島さん。小学生は「神経の発達」の時期なので、遊びも含めて色々な運動をしてほしい、と子供たちに伝えます。

ここで質疑応答。「勝負強くなるには?」「緊張したときどうしたらいいですか?」「体操をして良かったことは?」、積極的な城北小の児童から、たくさんの質問が出ました。
ここで前半は終了。後半は、いよいよマットの実技です。

まずはストレッチ。大島さんの柔らかさに「ええ??」「おお!!」の大きな声。
一方で固い児童も多いのか、体育館全体で悲鳴の大合唱。
にぎやかで楽しそうな授業が気になったのでしょう、お隣の城北幼稚園の園児さんが授業をずっとのぞいていました。

ここで大島さんから1つチャレンジのご提案で、全員で『カエル支持』にトライ。
「できなくてもいいよ!やってみたら、何度も挑戦したら、できるようになる」、大島さんの声にみんなが挑戦。すると。「できた!」「わかった!」、大きな声が響きます。「やってみるとできることって、意外とあるんだよ」、大島さんのアドバイスには説得力がありました。

前転、後転、伸膝後転、開脚前転と、上手く実施するコツを話しながら大島さんの授業が進みます。「頭頂から回らないようおへそを見る」、「きれいにみせたければ両足を揃える」「カタカナの『ヒ』の字をキープ」、コツを伝えられる前と後とでは、児童の実施内容も大きく変化が。先生方も驚いていました。

最後に、挑戦したい児童が全員の前で1人ずつ、今日覚えた技にチャレンジ。応援の声と笑顔と歓声が響く、とても前向きで温かい雰囲気で授業は進みました。

アスリートから児童生徒へメッセージ

できない・無理、は言わない!

無理だからやらない、ではなくてやってみることが大切。やってみれば、意外とできたりする。今日の授業は、それを一番感じてほしいと思っていました。できないと思って諦める人は永遠にできるようになりません。やらない人より、やって失敗をする人の方が、はるかに素晴らしいと思います。

たくさん、勉強をしてください

勉強とは、学校の授業内容だけではありません。何に関することでも、色々なことを知っていると社会に出たときに役立ちます。
また将来のことを考えたとき、知識だけでなく資格が必要な仕事もあります。資格のためには知識が必要です。
仮にサッカー選手になりたいなら、何が必要なのか?何をしたら良いのか?それは、野球選手でも弁護士でも当てはまります。

感謝の気持ちを持てるようになってください

アスリートは色々な人に支えられていると、引退後になって知りました。現役の頃に知っていたらもっと違う考えや行動ができた、残念だったと思っています。

授業のまとめ

最後に、児童からのリクエストでロンダートやバク転を披露した大島さん。体育館には驚きの声と拍手の音が響き渡りました。

やる前から「できない」「無理」とは言わない、という授業の約束のもと、児童が前向きにチャレンジした授業。常に挑み続けたからこそ、長く日本代表の座を守り続けた大島さんのチャレンジ精神は、国宝・彦根城のお膝元で学ぶ子供たちにも、強くリーチしていました。

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