「失敗しても良い、挑戦が大切!」子供たちの積極性を引き出した大島杏子さんの体操授業

「失敗しても良い、挑戦が大切!」子供たちの積極性を引き出した大島杏子さんの体操授業

アスリート全国学校派遣プロジェクト『アスリーチ』。
10月4日、体操競技で五輪2大会出場・大島杏子さんが、富山県の砺波市立砺波南部小学校にアスリーチ!
体操マット運動の体育授業を行ました。

訪問アスリートご紹介


大島杏子さん。東京都出身。体操競技でアテネ五輪・北京五輪に出場。
日本女子最多記録となる通算8度の世界選手権に出場。長きにわたり日本女子体操界を牽引してきました。

学校や地域のご紹介


高岡駅からJR城端線というのどかな電車に揺られて約30分。
周囲を水田に囲まれたエリアにある、砺波南部小学校。隣の田んぼでは五年生の子供が田植えや稲刈りを体験するとのこと。稲作の方法などはすべて地域のお年寄りが指導をしてくれ、最後はとれたお米を釜だきして食べるそうです。想像しただけで美味しそう!

実技と講話の授業

先生から「今朝、児童は大島さんの映像をYouTubeで見ました」とのお話。児童から「すごかったー」との声が口々に聞かれかれました。児童たちの大きな声のご挨拶で授業開始。

自己紹介、そしてスライドを見せながら、「体操とは?」「体操競技とは?」「運動することの大切さ」を説明。

運動することの大切さのお話では、小学生は神経の発達、中高生で骨と筋肉の発達があると説明。しっかりとした骨や筋肉の発達につなげるために、今の時期は遊びも含めて色々な運動をしてほしい、と子供たちに伝えます。

ここで質疑応答。「得意な技は?」「最高得点は何点を出したことがありますか?」、好奇心旺盛な児童から、たくさんの質問が出ました。
ここで前半は終了。後半は、いよいよマットの実技です。

まずはストレッチ。中には固い子がいて、悲鳴が起こります。大島さんの柔らかさには驚きの声が上がっていました。児童たち、動き始めると自然と笑顔。とても楽しそうです。

前転、後転、伸膝後転、開脚前転と、上手く実施するコツを話しながら大島さんの授業が進みます。「頭頂から回らないようおへそを見る」、「きれいにみせたければ両足を揃える」「カタカナの『ヒ』の字をキープ」、細かなコツを伝えながら、時には直接個別にコーチングを行います。

最後、大島さんより「自分の技をみんなの前で披露したい人?」との問いかけが。
最初、誰も手が上がらずこのまま終わってしまうのか…、となったところで勇気のある男の子が挙手をして、後転を披露。そこから少しずつ手が上がりはじめて、最後は次から次へと手が上がります。大島さんが、児童の説極性を引き出しました!

アスリートから児童生徒へメッセージ

できない・無理、は言わない!

無理だからやらない、ではなくてやってみることが大切。やってみれば、意外とできたりする。今日の授業は、それを一番感じてほしいと思っていました。できないと思って諦める人は永遠にできるようになりません。やらない人より、やって失敗をする人の方が、はるかに素晴らしいと思います。

たくさん、勉強をしてください

勉強とは、学校の授業内容だけではありません。何に関することでも、色々なことを知っていると社会に出たときに役立ちます。
また将来のことを考えたとき、知識だけでなく資格が必要な仕事もあります。資格のためには知識が必要です。
仮にサッカー選手になりたいなら、何が必要なのか?何をしたら良いのか?それは、野球選手でも弁護士でも当てはまります。

感謝の気持ちを持てるようになってください

アスリートは色々な人に支えられていると、引退後になって知りました。現役の頃に知っていたらもっと違う考えや行動ができた、残念だったと思っています。

授業のまとめ

最後に、児童からのリクエストでロンダートやバク転を披露した大島さん。体育館には驚きの声と拍手の音が響き渡りました。


やる前から「できない」「無理」とは言わない、という授業の約束のもと行われた授業。最後は「失敗しても良いから、積極的にみんなの前で技を見せてほしい」という大島さんの想いがリーチしました。

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