ドラえもんの町・高岡で、ソフトボール元日本代表による夢の体育授業!

ドラえもんの町・高岡で、ソフトボール元日本代表による夢の体育授業!

アスリート全国学校派遣プロジェクト『アスリーチ』。
10月3日、ソフトボール・世界選手権元日本代表の山根佐由里さんが、富山県の高岡市立五位小学校にアスリーチ!
元気に楽しく、ソフトボールの体育授業を行いました。

訪問アスリートご紹介


山根佐由里さん、三重県度会町出身。
宇治山田商業高から社会人のレオパレス21、トヨタ自動車で投手として活躍。トヨタ自動車では、2011年から16年までの5年間でリーグ記録の42連勝を打ち立て、2014年には最優秀投手賞を受賞。2010,2014,2016年と世界選手権出場。
2017年限りで現役を引退し、現在はトヨタ社員として勤務をしながら、ソフトボールの普及活動、解説や指導、ソフトボール教室などで活躍しています。

地域のご紹介


富山県西部の中核都市で、県内第二の都市・高岡市。「ドラえもん」「パーマン」などの作者として知られる藤子・F・不二雄さんの故郷ということで、街中にはドラえもんの銅像に郵便ポスト、ドラえもんカラーのトラムまで!
実は山根さん、子供の頃からドラえもんが大好きとのこと。町全体からパワーをもらい、とても高いテンションで学校へ向かいました!

実技と講話の授業


季節の変わり目、越中のひんやりとした風が吹き抜ける中、授業がスタート。冒頭、ご自身のプロフィールや好きなことなどを、質問も交えて話す山根さん。出身の「三重県で知ってるものありますか?」の呼びかけには児童たちから「伊勢海老」「伊勢神宮」などの声。
続いて野球とソフトボールの違いについて。「ボールの大きさ」「距離」「投手の投げ方」など、主な違いを説明。お気に入りのピンクとゴールドのグローブは「ディズニーがモチーフですが、何のキャラでしょう?」という質問に、児童からは「ラプンツェル!」の即答。子供たちも前のめりに授業に参加します。

そこからウォーミングアップ。「実業団や日本代表がやっているアップを一緒にしましょう」と呼びかける山根さん。
スキップ練習では、バックスキップができない児童に、本人もみんなも大爆笑!
続いてはダッシュ練習。反応の速さを重視したトレーニングとして、ボールの動きやハンドサインを見て判断して、ダッシュをする練習を行いました。

そして休憩をはさんで、いよいよボールの出番です。
まずは投げ方。「チームスポーツは思いやりが大切です。相手のことを思いやって、相手が取りやすいボールを意識してキャッチボールをしましょう」とのお話から、肘が自然と上がってスムーズに全身を使って投げられるコツをレクチャー。

全児童が一生懸命に取り組みました。
キャッチボールで汗をかいたところで前半終了。
公式球とグローブを触ってみたい児童たちが、山根さんのもとに殺到しました。

休憩をはさんだ後半は、山根さんの投球披露からスタートしました。
1球投げただけで「速い!!」と驚きの声。「打席に立ちたい人?」の問いかけに、すぐさま並ぶ男子。一方女子は本気で怖がっていましたが、今しかないよ、の呼びかけに体験する児童。ボールの迫力に、悲鳴を上げる子・のけぞる子、みんな特別な体験を楽しみました!

山根さんの『本物の投球』を見たところで、児童全員でピッチャー練習に取り組みました。
構えて、ボールを引いて、両手と足で前に出て、手を回してリリース。一連の動きを丁寧に練習して、ピッチャー練習開始です。

みんな楽しみながら投手練習に熱中!笑顔がこぼれる体育授業となりました。

最後に生徒へ、山根さんが大切にしていることがメッセージとして伝えられ、授業は終了しました。

アスリートから児童へメッセージ

なりたい自分の姿をイメージしてください

小学校2年からソフトボールを始めて、中学2年生のときに日本代表の人と出会いました。その時、自分もこうなりたいな、とあこがれてから、どうなれば日本代表になれるのか?調べました。日本代表になるには社会人選手になる必要がある。では社会人に入るにはどうしたら?色々と考えて、ソフトボール基準で高校を選び、高校日本一を目指しました。
皆さんもなりたい自分を常にイメージして、そこにたどり着くにはどうしたらいいか、考えてみてください。

自分の強みを知ってください

自分はソフトボール日本代表になるという夢を持てましたが、今まだ夢のない人もいると思います。そういう人は、自分の強みはなんだろう?と考えてみてください。
私の友人も、漠然としていた好きなものについて真剣に考えるようになって、やがて美容師になったり美術の道に進んだりしていました。
大事なことは目標を持つこと。ですが、目標が見つからないこともあります。自分は何が得意なのだろうか?何をやりたいのだろうか?ぜひ見つけてください。

感謝の気持ちを持ってください

感謝の気持ちを持つこと、これはとても大切です。スポーツではプレーが上手いだけではダメで、生活態度や練習姿勢も大切です。
自分は「ごめんね」ではなく「ありがとう」という言葉を意識しています。ごめんね、と口に出すとネガティブな感情になってしまいます。
「ありがとう」をたくさん言える人になってください。

何事にもトライをしてみてください!

何事も、やってみないと楽しさも難しさも分かりません。そこで、新しい発見や出会いがあります。自分も今日、上手く授業ができるか緊張や不安がありましたが、来てみてみんなから元気をもらいました。子供も大人も、年齢に関係なくトライする大切さがあります。

授業のまとめ


最後のお話。ご自身の経験として、プロ野球選手の中田翔さんがあこがれだったところ、テレビの企画でその中田翔選手と対戦をして三振を取れた話に児童からは大きな拍手。「頑張っていると夢がかなったりご褒美がある」という話に、生徒たちは深くうなづいていました。
最後の質疑応答も、「マウンドにいくときの心境は?」「睡眠時間はどれくらいですか?」「なにを食べたら良いですか?」、アスリートへの質問を真剣にしていた五位小学校の児童たち。
ドラえもんのように夢を届けに来てくれたアスリートの授業は、来年、新校舎へ移転をする学校の最後の思い出として、深く記憶にリーチしました。

この記事をシェアする