元Jリーガー・なべちゃんが伝える『夢の実現に忘れないでほしいこと』

元Jリーガー・なべちゃんが伝える『夢の実現に忘れないでほしいこと』

アスリート全国学校派遣プロジェクト『アスリーチ』。
10月16日、元Jリーガー・川邉 隆弥さんが、新潟県の刈羽村立刈羽小学校にアスリーチ!
サッカーボールを使った実技と、サッカー選手になるまでのお話を交えた授業を行ました。

「サッカーが得意じゃない子にも楽しんでほしい」という川邉さんの想いの詰まった、元気で笑顔溢れる授業となりました。

訪問アスリートご紹介


川邉 隆弥さん。埼玉県出身。
Jリーグ大宮アルディージャに、ユースを経てトップチームに入団、活躍。
同チーム退団後は、シンガポールやラトビアなど海外クラブでのプレイにも挑戦されました。

学校や地域のご紹介


新潟県の中越地方、刈羽平野の中央に位置し、校舎からは米山、黒姫山、八石山の刈羽三山を見渡すことができます。校内には給食室と食堂があり「できたてアツアツの給食を食べれるのが自慢なんです!」と先生たちもお昼前からすでに笑顔。

実技と講話の授業

体育館に集まった6年生の生徒たちを前に、川邉さんからのご挨拶。
「名前で呼ぶのは堅苦しいので、今日は『なべちゃん』と読んでください!」と、生徒の皆さんに親しんでもらえる自己紹介から始まりました。

「サッカー経験者の人?」と問いかけると数名が挙手。
一人を指名し、その場でボールを使ってパスボールを披露。
生徒にふわっと弧を描くパスボールのポイントを蹴りながら指導。川邉さんのレクチャーを見事体現できた生徒に、皆から思わず拍手。

サッカーボールを使う前にまずはウォーミングアップ。正方形になるように置いたコーンにスタート / ゴール地点を設け、じゃんけんゲーム。じゃんけんで勝った人だけがとなりのコーンへ順番に勝ち進み、制限時間内にゴールに辿り着けるかのすごろく形式。「負けた人は前のコーンに戻る」「勝った人は後ろ歩きで次のコーンへ移動」などルールを追加されつつ、楽しく身体を温めました。

身体が温まったところでようやくボールを使った実技の時間。ボールを持った生徒が大きくロの字を作り、中にいる生徒が外からパスをもらいに行くゲーム。「足元で取りやすい、優しいパスを出すこと」がなべちゃんからのルール。

制限時間内に素早く動いて、優しいパスをたくさん交わす。急ぎながらも、お友達の前に立つと相手を思いやるパスに熱心に取り組んでいました。途中、上手にパスを出す生徒を見ては「サッカーやってるの?え、やってないの?上手だよー!」と、サッカーが上手な生徒が多いことになべちゃんも大喜び。

実技の締めくくりは、クラスに分かれてシュート練習。先生がバウンドさせたボールをゴールめがけてシュート。慣れたところで、シュートを多く決めれるかクラス対抗勝負!シュート数を数える生徒たちの大きな声で盛り上がりを見せ、勝負は「31本対30本」の僅差!前半の授業は賑やかに終了。

休憩時間中、川邉さんがタブレットを発見。当日参加できなかった生徒2名のリモート出席でした。画面に近付いて画面越しにご挨拶からそのままじゃんけん。参加できなかった生徒たちにも、楽しんでもらえるよう細やかな気配りがみえました。

休憩を終えて後半は講話の時間。

「時間を忘れるほど好きなもの・楽しいことは何ですか?」と生徒たちに問いかけて、思い浮かんだものをノートに記してもらいました。

皆の夢中になれるものについて考えてもらったあとで、川邉さんがどうしてプロサッカー選手を目指すようになったのか、そしてプロになるまでの学生時代についてお話をいただきました。

きっかけは小学5年生の特別授業で来校されたサッカー選手。日本代表でも活躍された平瀬 智行さんでした。長身でおしゃれな身だしなみとオーラに憧れを頂いた川邉少年は、プロサッカー選手になる決意をしました。「アスリーチ」の先駆けに触れたひとりですね。
その後、プロサッカー選手になるためのプロセスを自身でどのように設けたか、その途中でケガによる挫折と後悔、そして支えてくれた周りの方々がどうやって川邉さんをプロの道へと導いたのか、クイズも交えなら生徒たちに丁寧にお話されました。

アスリートから児童生徒へメッセージ

夢や目標は自分で決める

誰かに決められた目標は「だって〇〇に言われたから…」と他人のせいにできてしまう。
自分で決めることによって、他人のせいにしない条件をつくること。生徒の皆さんにも、誰かに言われてやらされるのではなく、自分で目標を決めて進んでほしいです。

自分で決めたことを続ける

中学2年生の夏、骨折により戦線離脱。それでも1時間かけて所属チームの練習に通い、必死にトレーニングに励んで復帰。しかし、怪我の間に入ったメンバーからスタメンの座を勝ち取れず、試合に出れない日が続きました。
塞ぎ込んだ気持ちから練習を欠席。友達の家で練習時間を迎えた瞬間、脱力感とともに「『休まず通う』と自分で決めたことを守れなかった」と、初めて後悔というものを味わいました。「後悔するぐらいなら、試合に出れなくても自分で決めたことを守り続けよう」と決意を固めました。生徒の皆さんが後悔しないよう、自分の決めたことを続けてほしいです。

授業のまとめ

「生徒が皆、積極的に授業に取り組んでくれて本当によかったです。」と安堵の表情を浮かべた川邉さん。
前半の授業の合間、生徒たちが川邉さんの周りを囲んで会話を楽しむシーンがあったりと、生徒の心をしっかりと掴んでいました。最後は「なべちゃんとの授業、楽しかった人ぉー?」とスタッフの問いかけに「はーいっ!」と元気な声とともに手を挙げる生徒たちとの集合写真で2時間を締めくくることができました。

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