「嘉納治五郎先生の教えを広く伝えたい」柔道世界王者・中村美里さんと体の根幹を鍛える授業!
アスリート全国学校派遣プロジェクト『アスリーチ』。
10月11日、世界柔道選手権大会王者・中村美里さんが、山梨県大月市の七保小学校にアスリーチ!
体の根幹を鍛える運動と柔道の受け身体験の体育授業を行ました。
体育館に元気に集合した3年生から6年生までの32名の生徒たち。中村さんが北京オリンピックとリオデジャネイロオリンピックで取られた2つの銅メダルを触らせてもらい大喜びでした。
目次
訪問アスリートご紹介
中村美里さん。東京都八王子市出身。
渋谷教育学園渋谷高校から三井住友海上女子柔道部。現在は柔道の普及活動に従事。3回のオリンピック出場で2つのメダル獲得、世界柔道選手権で3回も王者になったレジェンドです。
学校や地域のご紹介
山梨県大月市立七保小学校は特急の止まる大月駅から車で約10分。豊かな自然あふれる山間の中にある学校です。ノビルや百日紅、ノウゼンカズラなど四季折々の美しさが身近に感じられる環境で明るくすくすく育っている生徒たちと手厚く指導される先生方。
近くにはイワナやヤマメ釣りもできる葛野川が流れています。
実技と講話の授業
柔道着を着てきりっとした姿の中村さんからオリンピックでの試合の様子を映像で見せてもらい、柔道の父といわれる嘉納治五郎氏の精力善用(自分の力を世の中の役に立つことにつかいなさい)、自他共栄(互いに信頼し助け合えば、自分も世の中も共に栄えることができます)という言葉を真摯に聞いていた生徒たち。
実技では体を使ったじゃんけん、中村さんの動きに合わせたまねっこ体操、8人組で手をつなぎ、そのまま手を離さずに帯で作った輪をくぐらせて一周させる運動、熊やカエル、ワニ、クモなどの動物の動きを取り入れた動物歩きなど、さまざまな体の根幹を鍛える運動を楽しく取り組みました。
実際に受け身の取り方も習い、「大切なことは頭や顔を守ること、大けがしないように頭を守るためにおへそを見てゆりかごのように衝撃を受け流して」というポイントを実践しました。
組手で中村さんを倒した生徒には拍手喝采。とても盛り上がりました。講話では生徒全員に「自分の好きなもの」を書いてもらい、それをもとにメッセージをもらいました。
アスリートから児童生徒へメッセージ
好きなものを見つけよう
私はスポーツとしてだけでなく柔道の精神が好きです。みんなもこれから自分の好きなものを見つけてほしいと思います。辛いことがあっても好きな気持ちが大きいと乗り越えることができます。紙に書いてみることで自分自身のことを振り返って考え、日ごろ気づいていない自分に気づくこともできると思います。
小さな目標を立てよう
最初から大きな目標を持てる人もいるけれど、まずは小さなことでもいいから目標を立ててみましょう。それが達成できたら次の目標、また次の目標と積み重ねていくことで自分の未来が切り開かれていくと思います。
授業のまとめ
柔道の授業の時も講話の時も真剣な様子で一生懸命参加していた生徒たち。メダルを触らせてもらったり、中村さんのサインをもらったり、交流を楽しんでくれました。「家に帰って今日のことを話す!」と言っていた姿がとてもかわいかったです。