元陸上日本代表!長田拓也さんから “継続することの大切さ” を教わる授業

元陸上日本代表!長田拓也さんから “継続することの大切さ” を教わる授業

アスリート全国学校派遣プロジェクト『アスリーチ』。
10月17日、元陸上競技選手で日本代表として金メダルも獲得している長田拓也さんが、新潟県長岡市立栖吉小学校にアスリーチ!
6年生の63名に、走り方のコツ、そして継続することの大切さを伝える授業を行いました。

前日の夜に雨が降り、校庭が使えるか心配でしたが、朝から晴天ですっかり乾いたグラウンドを広く使って、みんなで思いっきり走った授業になりました。

訪問アスリートご紹介


長田 拓也さん、愛知県田原市出身の元陸上競技選手。
2018年に100mで自己ベスト10秒14を記録。2021年に現役を引退後、走ることの楽しさを伝えるために外部指導や教室を開き、普及活動を行っています。

学校や地域のご紹介


新潟県の長岡駅から3km程の位置で、すぐ近くには桜まつりで有名な悠久山公園があります。とても広い校庭で、グラウンドのまわりにちょっとした丘や池などがあり、ランニングコース整備されています。

そしてこの小さい丘からは冬になるとスキーもできるそうです!

とにかく広く、自然もあふれる校庭で、昼休みの時間は多くの児童が思い思いに体を動かしていました。

実技と講話の授業


授業は昼休み後の5限目から。はじめは先生主導の元、グラウンドのジョギング、柔軟体操から始まります。そして先生から「みんなで長田さんを呼ぼう。大きな声で言わないと届かないから、みんなで声をあわせて呼ぼう!では、せーの!」「長田拓也さ~ん!」みんなで声をそろえると、遠くから走ってきたのは、なんと教頭先生!!と、思ったらその後ろから長田さんが走り抜けてきて児童の前に登場しました。ノリノリの教頭先生がちょっとしたサプライズ入場を考えてくださったようです。児童たちも「教頭先生じゃーん」って言いながら笑顔になっていました。


前半の実技の授業がはじまります。「現役時代、何度もケガに苦しみました。今日はいっぱい走るから、まずはケガをしないように、体を温めるゲームをしよう!」という長田さんの合図でウォーミングアップゲームが始まります。


紅組と白組に分かれて、ジャンケンをしながら並べたコーンの周りを走る、というゲームで、制限時間内にどれだけ動けるか挑戦したり、2人組を組んでジャンケン負けた方が勝った人の周りをジャンプして2周するなど、ゲーム感覚のウォーミングアップを楽しく行っていきました。


様々なウォーミングアップ運動を行って、“いよいよ走り方のコツ“の授業になります。


「みんな、世界一速い選手を知っているかな?」長田さんが言うと、すぐに児童たちからウサイン・ボルト選手の名前が上がります。「そうだよね。ボルト選手は1秒間に“何歩”で走っていると思う?」というクイズが出されました。多くの児童が6歩、7歩と答えましたが、実は答えは「4歩」。長田さんから「足を速く回転させるよりも、歩数を少なく、1歩を大きくした方が速くなります」という話を聞いてから、スキップの練習になりました。


普通のスキップ→高く飛ぶスキップ→遠くに飛ぶスキップと、いろいろなスキップをやるうちに、一歩の大切さを学びます
次にスタートの練習です。スタートの姿勢、走りだしの方法。しっかり聞いてすぐに吸収する6年生。あっという間に走る姿勢がかっこよくなりました!


実技の締めは、女子と男子のそれぞれの希望者と長田さんによる短距離競争です。長田さんは大きく後ろに下がってハンデをつけましたが、ゴール前で颯爽と抜く長田さんにみんな大興奮でした。
ラストはリレー代表の4名と長田さん1名との50m×4リレーです。長田さんはハンデとして一人で200mを、2秒遅れでスタートして走ります。児童と長田さん、良い勝負で進んでいきます。児童たちは大きな声で応援します。最後のコーナーでひときわ大きくなった歓声!さすがの長田さんも何本も走った後に200mはきつかったようで、見事!栖吉小学校リレーチームが勝利を収めました!

後半は場所を移動して体育館で講話の時間です。講話の最中や質問コーナーでの話など、児童たちは自分たちのノートにどんどん思ったことを書き留めていきます。

最後に代表児童から長田さんへのお礼の言葉があり、あっという間の楽しい特別授業が終了しました。

アスリートから児童生徒へメッセージ

継続することの大切さ

私は小さい頃から走ることが好きでしたが、中学校に陸上部はなく、野球部に入ります。それでも走ることは続けていました。高校は陸上部でしたが同世代のトップにはなれませんでした。でもあきらめず続けました。そして大学で本格的に学んだ短距離で成果を出し、日本代表として金メダルを取ることができたのです。どんなことでも継続していれば必ず成果が出ます。夢や目標はなんでもいいです。それに向かってできることを「継続」する。これがとても大切です。

考えて工夫しよう

これからいろいろなことを挑戦するときに大切なことは、まずは先生やコーチの言葉をしっかり聞いて基本に忠実にやる。でもただ言われていることをやるだけではなくて、それが何のために必要かを自分で考える。そうすることでより基本が身についていきます。そして基本をよりどうしたら身になるか考えて工夫して行動する。そうやってどんどん挑戦していってください。

授業のまとめ

体育館に掲げられた「挑戦」という文字。その文字通り、児童たちは授業中のプログラムにどんどん挑戦して、それを身につけていきました。「継続」「考える」「工夫する」この言葉が挑戦を続けていく児童たちの心にリーチしていました!

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