股関節をしっかり意識しよう!2024パリパラリンピックを目指す山岸英樹さんの特別授業!

股関節をしっかり意識しよう!2024パリパラリンピックを目指す山岸英樹さんの特別授業!

アスリート全国学校派遣プロジェクト『アスリーチ』。
10月18日、2024年パリパラリンピック出場を目指す山岸英樹さんが、新潟県 長岡市立青葉台小学校にアスリーチ!
スポーツだけでなく普段の歩き方にも重要な“股関節の使い方”を中心とした体育授業を行いました。
普段の体育の授業では行わない動きに戸惑い気味の児童たちでしたが、最後に走った時には「いつもと違う!」と声が上がっていました。スポーツだけでなく普段の生活にも取り入れられる大事な動きを学びました。

訪問アスリートご紹介


山岸英樹さん。石川県生まれ。12歳の時に受けたてんかんの手術後に左半身麻痺状態になる。その後にハードなリハビリを続け、障がい者野球界のエースとして活躍するまでになり、2021年よりパラ陸上競技にも挑戦し、2024パリパラリンピック出場を目指しています。

学校や地域のご紹介


新潟県長岡市の長岡ニュータウンにある青葉台小学校。すぐ近くには今年来場者累計1000万人を超えた国営越後丘陵公園があり、そこには遠足や授業でも訪れるそうです。

広いグラウンドの隣には公園があり、児童たちは昼休みに公園に遊びに行くこともできます。

実技と講話の授業

体育館に集まった5年生44名、6年生39名の合計83名の児童たち。先生の紹介で颯爽と走って入場してくる山岸さんを大きな拍手で迎えます。

まずは自己紹介です。小学生から野球をやっていたこと。そしてみんなと同じ12歳の頃に障害を負って寝たきりになったこと。でもそこからリハビリを頑張って3か月で野球をできるようになったことなど、山岸さんの経歴を児童たちは真剣に聞いていました。
中学まではマヒがあるものの、みんなと同じ野球部で活動していましたが、高校生になると自身の体では難しいことを感じ、体の仕組みの勉強を始めていったそうです。そしてスポーツトレーナーになり、自分のコンプレックスを生かせるものはないかと考えて、一時期は芸人を目指して活動したこともあったそうです。何事もあきらめず、自分で考え、自分のできることを探し続けて今があります、という思いを児童たちに伝えていました。
「そんな体のことを勉強した自分だからこそ伝えられることがあります。今日はどんなスポーツにも大事な下半身の使い方をみんなに体験してもらいます」という話があり、実技の授業に移りました。

まずはストレッチです。歩きながら様々な場所をストレッチしていきます。

そして股関節の動きについて学んでいきます。おしりの動きで前後に進んで、股関節を意識してもらいます。

どんどんプログラムが続きます。股関節を動かしながら進む、後ろ向きで同じように進む、ジャンプ、スキップ、、、、様々な動作をひとつずつ取り組む児童たち。

授業の締めには、いつも通り走ってもらいます。様々な動作を行っていた児童は、足や股関節の動かし方、そして地面からのパワー(反発力)のもらい方などを体感しているので、普通に走っても「いつもと違う!」と声を上げていました。

実技後の質問コーナーでは「トレーニングで気を付けていることは何ですか?」「食事で気を付けていることはありますか」などの専門的なことに加えて「好きな芸人さんは?」などの芸人を目指していた時代のことも多く飛び交い、山岸さんはモノマネも披露して、楽しい雰囲気で包まれていました。

最後に代表児童からお礼の言葉があり、特別授業が終了しました。

アスリートから児童生徒へメッセージ

自分の好きなことをつきつめてください

私は体を動かすことが好きなので、自分の体のことを一生懸命勉強しました。それで今の自分があります。みなさんも好きなことがあれば、それについて、徹底的に調べて、考えてみてください。好きなことをつきつめて、みなさんの夢を叶えていってください。

授業のまとめ

12歳の頃に障がいを負い、その“コンプレックス”を“個性”と捉えて様々なことにチャレンジし、今もパラリンピックを目指している山岸さんの話は、ちょうど障害を負った時の同世代の児童たちの心にリーチしていました!

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