“Re:スタート!“パリ五輪を目指すフェンサー木村毬乃さんによるフェンシング体験授業!

“Re:スタート!“パリ五輪を目指すフェンサー木村毬乃さんによるフェンシング体験授業!

アスリート全国学校派遣プロジェクト『アスリーチ』。
10月25日、ワールドカップに多数出場経験があり、パリオリンピック出場を目指す木村毬乃さんが、山梨県・都留市立東桂中学校にアスリーチ!
フェンシング体験と今を生きる大切さを伝える特別授業を行いました。
各学年2組ずつ、全校生徒が参加した特別授業。初めて触れるフェンシングというものに興味を持って授業に取り組んでいました。最後には木村さんの目から涙、、、感動の時間となりました。

訪問アスリートご紹介


木村毬乃さん。滋賀県大津市出身。
両親だけではなく、叔父・叔母もフェンシング選手のフェンシング一家に生まれ、高校生から本格的にフェンシングを始める。世界大会通算60戦に出場し、“オリンピックでメダルを取る”という夢に向かっている現役選手です。

学校や地域のご紹介


山梨県の東部に位置する都留市、東桂駅から徒歩5分ほどにある都留市立東桂中学校。9月には文化祭と体育祭を合わせた「桂鮎祭」(けいねんさい)という学園祭が開かれたそうで、その時に生徒会で作った「Re:スタート瞬創」という横断幕が飾られていました。

実技と講話の授業

授業の参加は全校生徒約150名。体育館に集まった生徒たちから「木村さ~ん!」と大きな声で呼ばれて登場した木村さん。笑顔で入場する木村さんを拍手でお迎えします。

まず初めに講話の時間です。
「みんなフェンシングは知っていますか?」生徒たちへの問いかけに、東京オリンピックで見た!などの答えが返ってきますが、実際に見るのは初めて。「今日はフェンシングの独特な動きや、実際の道具にも触ってもらうよ!」という木村さんの言葉に期待が膨らむ生徒たち。

「では体を動かそうか!」ということで実技に入ります。

ひとつひとつの動作を丁寧に説明する木村さん。独特な足の位置などに「きつい!」などの声も聞かれましたが、生徒たちは一所懸命取り組みます。

全校生徒全員が体育館で同じポーズをしているのは圧巻でした!

体を動かした後に、実際のフェンシングの道具にも触れさせてもらいました。全員が触れるのは初めてなので、順番が来るといろいろな部分を見たり触ったり、興味津々です。

つづいて「フェンシングの試合形式の体験をしてもらいたいから、各クラス1名ずつ我こそは!という代表者を選んでいきたいと思います!」と、木村さんが各学年それぞれの代表者を決めていきます。1年生は希望者ではなくクラスの推薦で1名ずつが選出され、2年生は希望者が数名手を挙げたので、木村さんとジャンケンをして代表者を決めました。

そして3年生。「体験したい人!」と声をかけると大人数が立ち上がりました!これから受験に向かって忙しくなる3年生ですから、思い出作りにと、希望者が大勢出てきて木村さんもびっくり!大ジャンケン大会の末、2名が選出されました。

そしていよいよ防具をかぶっての、突く、切る、そして切られる体験です。

まずはさっき練習した足の使い方をして切り込んでみます!

切られる体験は「早い!」「いつ来るかわからなくて怖い!」など声が上がり、体験者には大きな拍手が送られました。

体験の締めは先生との対戦です。

剣道経験者の先生とは本番さながらの緊張感ある試合になり、生徒たちからは歓声と拍手がたくさん送られました。

時間が少なくなり、体験を終えてまとめの話の時間になります。
“今を生きること”を大事にしていると伝える木村さん。色々な苦労をしていろいろ悩んで、そして今自信をもって生きている。自分は遠回りしたけど、私の話でみんなが少しでも早く自信をもって生きていけるようになれば嬉しいです。という言葉を、生徒たちは真剣に聞いていました。
最後に各学年の代表からお礼の言葉があり、3年生から花束が贈られました!

アスリートから児童生徒へメッセージ

生きているだけですごいこと

アスリートがすごいわけじゃない、生きていることが、もうすでにすごいことです。その“今”を精一杯生きていれば必ず道は見えてきます。過去にとらわれず、未来に左右されないよう、生きているだけですごい自分を好きになってあげてください。それが悔いのない生き方になると私は思います。

自分の人生は自分の選択

いま中学生で、自分の意志ではなく与えられていることが多いと感じるかもしれない。けれど、与えられた中で自分が“選択”できるものはたくさんあります。しっかりと自分の心と向き合って「自分がどう感じているか」を考えて、自分で決めて人生を選択していってください。それを続けていればきっとなりたい自分になれます。

授業のまとめ


「学校内に Re:スタート という横断幕がありました。私がとても大事にしていることです。フェンシングはすごいスピードで試合が展開するので、1本取られてもすぐに気持ちを切り替える Re:スタート の気持ちがとても大事です。私もパリオリンピックに向けて、ここから Re:スタート! の気持ちで進んでいきます。みんなも一緒に頑張ろう!」木村さんのこれからの想いと、生徒たちのキラキラした目で真剣に聞く姿と、最後に贈ってもらった花束で感情が溢れ、涙を流しながら話す木村さん。「みんなもこんなうれしい涙が流せる大人になってね」という言葉が、生徒たち、そして木村さんの心にリーチした特別授業になりました。

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