元100m走日本代表の長田拓也さんが、インターハイ出場経験のある体育の先生とガチバトル?!

元100m走日本代表の長田拓也さんが、インターハイ出場経験のある体育の先生とガチバトル?!

アスリート全国学校派遣プロジェクト『アスリーチ』。
11月22日、元陸上競技選手で日本代表として金メダルも獲得している長田拓也さんが、宮城県角田市立北角田中学校にアスリーチ!
速く走れるようになるためのコツの授業を行いました。

運動が苦手な生徒が多く、陸上のときはあまり授業が盛り上がらないとのことでしたが、競争心をくすぐる授業で、先生もびっくりするほどノリノリで参加している生徒が多く見られました。

訪問アスリートご紹介

長田 拓也さん、愛知県田原市出身の元陸上競技選手。
2018年に100mで自己ベスト10秒14を記録。2021年に現役を引退後、走ることの楽しさを伝えるために外部指導や教室を開き、普及活動を行っています。

学校や地域のご紹介

宮城県の槻木駅と福島県の福島駅を結ぶ阿武隈急行の岡駅から徒歩30分。角田市立北角田中学校は、まわりを畑に囲まれ、時々トラクターが通っていく、のどかな場所にあります。しかし校舎は2020年に建てられたそうで、とてもキレイな建物でした。

実技と講話の授業

簡単な自己紹介のあと、早速実技の授業に入りました。

まずは、長田さんが実際に行っていたというウォーミングアップで関節や筋肉を徐々にほぐしたあと、スキップの練習。「高く跳ぶ」「遠くに跳ぶ」「手を大きく振る」といった基本を確認しながら、「ゴールまで何歩で行けるかな?」といったゲーム性を持たせ、生徒たちのやる気を引き出していました。

次に、スタートダッシュの練習。学校の記録会ではクラウチングスタートをやっているとのことでしたが、「立った状態のスタートが基本なので、まずは基本を押さえましょう」ということで、「前の足に体重を乗せる」「肩がスタートラインの位置」「後ろの足はかかとを上げる」「前の足で蹴ってダッシュする」といった基本を1つずつ確認しながら、何度もスタートダッシュを繰り返しました。そして、その基本を踏まえた上でクラウチングスタートの練習。「前の足に体重をかけていると、手を離した瞬間に自然と体が前に行きますよね?」という指導に、生徒たちは「ホントだ!」と感心していました。

実技の最後に、足の速さに自信のある生徒と競走するという企画を行いました。もともとは2レースだけの予定だったのですが、希望者が思ったより多く、3レース実施することに。そして3レース目では、十種競技でインターハイ出場経験もある、体育の相原先生が参加。さすがに疲れてヘロヘロの長田さんも、日本代表の面目にかけてガチ勝負。なんとか勝つことができました。

場所を体育館に移して、長田さんの講話がありました。
校庭での実技の授業が予定より盛り上がってしまったため、講話は短めになりましたが、質問コーナーでは多くの生徒が挙手してくれて、たくさんの質問が飛び交っていました。

アスリートから児童生徒へメッセージ

太ももの裏の筋肉を使いましょう

足で地面を蹴るとき、太ももの前側の筋肉を使ってしまう人が多いのですが、前側の筋肉はブレーキに使う筋肉なので、スピードが出ません。太ももの裏、ハムストリングスと言われる筋肉を使う意識をしながら走るとスピードが出るようになります。

一歩を大きくしましょう

速く走るためには速く足を動かさなければいけないと勘違いしている人が多いですが、足を速く動かすよりも、しっかりと地面を蹴って、1歩を大きくするほうが速く走れるようになります。そのためには足をしっかり上げることを心がけてみましょう。

授業のまとめ

小さい頃はただがむしゃらに走ることで速くなる人も多いですが、正しい体の使い方を覚えることで、さらに速くなれることを実感した授業でした。

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