オリンピックに“魔物”はいない!不屈の女子レスリング金メダリスト小原日登美さんによる授業!

オリンピックに“魔物”はいない!不屈の女子レスリング金メダリスト小原日登美さんによる授業!

アスリート全国学校派遣プロジェクト『アスリーチ』。
12月7日、2012年ロンドン五輪女子レスリング48kg級 金メダリストの小原日登美さんが、青森県弘前市の弘前実業高等学校にアスリーチ!
スポーツとともに青春を駆け抜けている高校生たちに「不屈の精神」があれば夢を叶えられるという、希望に満ちた特別授業を行いました。

訪問アスリートご紹介

小原日登美さん。青森県出身。小学3年生からレスリングを始め、1999年全日本選手権で初優勝を果たします。2000年〜2001年、さらに2006年〜2007年と世界選手権でそれぞれ優勝2連覇するも2008年一度現役を引退。2010年に現役復帰すると、2012年ロンドンオリンピックにて女子レスリング48kg級金メダリストに。現在は自衛隊体育学校にてレスリングの指導を行っています。

学校や地域のご紹介

青森県立弘前実業高等学校は商業科、情報処理科、スポーツ科学科、家庭科学科、服飾デザイン科の5科で専門知識を学ぶことが出来る高校です。
スポーツにおいては夏の甲子園5回出場を果たしている野球の古豪、ウインターカップに何度も出場しているバスケットボール、県内でも随一の強さを誇る陸上競技と力が入っています。また元大相撲力士の高見盛さん、岩木山さんの母校でも知られています。

校舎内には輝かしい優勝の軌跡が展示されています。
たゆまぬスポーツ教育への努力が、数々の栄冠をもたらしているのでしょう。

実技と講話の授業

先生からのご紹介で小原さんが体育館に現れます。拍手の後「おぉ〜」と歓声が起こります。

まずは小原さんの競技映像を視聴しました。2012年ロンドンオリンピック決勝戦で金メダルを獲得した試合です。生徒たちは真剣な眼差しで視聴していました。

小原さんの講話がはじまると、生徒たちは一生懸命メモを取りながら聞いていました。
積み重ねた「練習」は試合時に「自信」に変わり、勝利への「確信」へと繋がる事を小原さん自身の経験が物語っています。
「オリンピックに魔物はいない!」
負けを想定しない鋼の精神は、後悔など残さないほど「練習」することで作り出されるとのお話がありました。

後半の授業は場所を武道場に移しての実技です。レスリングのスタイルは「フリースタイル」と「グレコローマン」の2種類で、女子レスリングは「フリースタイル」のみで行われます。

立って構えていた状態から一瞬にして寝技へと持っていかれて呆然とする生徒さん。
金メダリストの技が光ります。

2人1組になってレスリングクラブでよく行うウォーミングアップです。
先に相手の膝を触ったほうが勝利となるゲーム。敗者にはペナルティが……。

敗者には「バービー10回!」。バードなウォーミングアップはまだまだ続きます。

「手押し相撲」は力の駆け引き。相手の動きを読んで力を加えたりスカしたりしながら柔軟な対応力を訓練します。

ハードな実技の締めは、クールダウンの意味もあるストレッチを行いました。さすがスポーツ科学科のみなさん、日ごろから行っている柔軟体操は得意です。

質疑応答では生徒たちから小原さんに数多くの質問がありました。
「試合前に緊張してどうしようもないときの良い対策はありますか?」の質問に対して、
「緊張することは本来のパフォーマンスを出すうえで必要なことだと考えているから、無理に解消しようとはしない」との小原さんらしい回答でした。
最後に全員で小原さんに礼をして特別授業は終了となりました。

アスリートから児童生徒へメッセージ

目標をしっかり持って自分の信念を貫け

まだはっきりと定まっていなくとも、いつかはしっかりとした目標を持つこと、それを叶えるイメージを徹底的にすること、自分のことを熟知すること、そして周囲の人たち(家族や友人)の力も最大限に借りることがこれからの皆さんの人生を輝かせる大切なことだと思います。
ぜひ目標を掲げて未来へ進んでください。

授業のまとめ

得意なスポーツの特別授業を受けて、大興奮の生徒たちでした。
小原さんとの出会いは、きっと未来のアスリートたちに良い影響をもたらすでしょう。
青森県立弘前実業高等学校のみなさん、ありがとうございました!

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