「諦めないでチャレンジが大事!」体操オリンピアン・大島杏子さんの特別体育授業

「諦めないでチャレンジが大事!」体操オリンピアン・大島杏子さんの特別体育授業

アスリート全国学校派遣プロジェクト『アスリーチ』。
12月8日、元体操選手の大島杏子さんが、茨城県にある土浦市立中村小学校にアスリーチ!

運動が大好きな小学6年生の児童たち74名、寒い中でも大島さんと一緒に元気いっぱいな時間を過ごすことができました。

訪問アスリートご紹介

大島杏子さん。東京都出身。体操競技でアテネ五輪・北京五輪に出場。
日本女子最多記録となる通算8度の世界選手権に出場。長きにわたり日本女子体操界を牽引してきました。

学校や地域のご紹介

茨城県にある土浦駅から約30分の場所に位置する土浦市立中村小学校。
学校に到着して体育館に向かうと大きな機械が2台。冬の体育の授業を少しでも過ごしやすくするために大型ヒーターをご用意いただきました!
あまりの大きさに大島さんもビックリ。先生と一緒にヒーターの設置準備を楽しそうに準備していました。

実技と講話の授業

本日の授業を受ける小学6年生74名の児童が体育館に入ると、大島さんがお出迎え。
児童たちがこれからはじまる特別授業にワクワクする中、大島さんの自己紹介と体操競技について説明がはじまりました。

体操競技の種類とオリンピック種目となっている体操競技、年代別に運動機能の発達の違いから運動することの大切さを説明しました。今回の授業を受けている小学6年生は「神経の発達」に影響する世代。小学生のころからたくさん運動をして、老後も元気で健康に過ごせるポイントについて、大島さんは丁寧にお話してくれました。

座学を終えて実技の時間に移ると、怪我をしないよう入念な準備体操。大島さんの号令に合わせて、児童たちも一緒に声を出して準備運動を開始。舞台の上で開脚する大島さんの真似をする児童たちでしたが、体が硬いせいか、なかなかお手本のようなポーズが取れず、苦しそうな声が出ていました。

ストレッチを終えるとグループに分かれてマットの前に整列。
前転や後転など技のコツを児童たちの前で説明する大島さん。コツを確認しながら順番に練習していく児童たちの様子を見回りながら、苦戦している児童にはその場で個人指導。側転の足幅の取り方から手の着き方を一つずつ、横に並んで一緒に動作を確認。教えた動きができると「そうそう、それそれ!」と一緒に喜びました。オリンピアンからの直接指導を受けた児童たちは、さらにやる気がわきました。

一生懸命練習していると実技の時間はあっという間に終盤を迎えました。実技の締めは、頑張った児童たちへのご褒美として、大島さんからアクロバットを披露!マットの周りに児童たちを集め、裸足になってマットと距離を取る大島さん。児童たちの注目が集まる中、華麗な回転技から最後はバック宙で見せてくれました。
次の体育の授業で早く体育館に来ていた児童たちからも、体育館の2階から思わず拍手が出ました。

アスリートから児童生徒へメッセージ

「できない」「無理」などのネガティブな言葉は使わない

「無理」「できない」と言っていたら人間は無意識にできなくなってしまいます。やる前から諦めないでほしい。思い切ってやってください。苦手でも失敗を恐れず頑張ってください。できなかったら「なぜできなかったのか」考えてください。できないことを少しずつ前向きにやり続けるからできるようになります。皆にはそうやってなんでも楽しんでほしいです。

授業のまとめ

授業の最後、児童たちからお礼のご挨拶が。
児童代表が書き綴ったメモを見ながら感謝の気持ちを伝え、最後に先ほど見たアクロバットの感想についてその場で気持ちを大島さんに伝えてくれました。そして女子児童からは花束のプレゼント。恥ずかしそうにしながらも笑顔で何度もお礼を伝えると、大島さんから握手を交わして感謝の気持ちをお返し。

花束を頂いた大島さんから「授業、楽しかった人?」という質問に「またやりたい!」「明日また来てね!」と、満面の笑顔で返事してくれました。大島さんが退場しようとすると、児童たちが列になり、アーチを作って大島さんをお見送りしてくれました。
ポジティブにチャレンジすることができたこの日の授業、大島さんからのテーマは児童たちに届いたはずです。

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