ボール投げの課題を克服!?2024年パラリンピック出場を目指す山岸英樹さんによる野球教室!

ボール投げの課題を克服!?2024年パラリンピック出場を目指す山岸英樹さんによる野球教室!

アスリート全国学校派遣プロジェクト『アスリーチ』。
1月26日、2024年パリパラリンピック出場を目指す山岸英樹さんが、高知県四万十市立中村南小学校にアスリーチ!
体の基本的な使い方と、ボールの投げ方を伝授しました。

訪問アスリートご紹介

山岸英樹さん。石川県生まれ。12歳の時に受けたてんかんの手術後に左半身麻痺状態になる。その後にハードなリハビリを続け、障がい者野球界のエースとして活躍するまでになり、2021年よりパラ陸上競技にも挑戦し、2024パリパラリンピック出場を目指しています。

学校や地域のご紹介

中村南小学校の最寄駅は、土佐くろしお鉄道の中村駅。高知駅から特急に乗車すると、乗り換えなく約2時間で到着します。
中村駅は四万十川の下流に位置し、四万十川や足摺岬方面への観光の拠点となっています。訪問した当日は、南国の高知県にしては珍しく、雪景色になっていました。
中村南小学校は、その中村駅から徒歩17分ほど。小高い丘の上にあります。

実技と講話の授業

授業に先立ち、まず校長先生から児童たちに見せられたのは、全国体力・運動能力調査の結果。
運動神経のいい子たちが集まっている割には、ボール投げの飛距離が平均以下で、ぜひこの課題を克服したいとのことでした。

授業に参加したのは5年1組の児童、約30名で、まずは講話から始まりました。
山岸さんが小学校6年生のとき、手術によって左半身不随になってしまいましたが、「先生から言われている1日2時間だけのリハビリだけでは、いつになっても回復しない」と思い、与えられたメニュー以上のリハビリをして努力した結果、数ヶ月後には野球ができるまで回復したとのことでした。

実技指導は、ストレッチや体の体幹を鍛える運動からのスタートでした。

ボールを遠くまで投げるには、腰の回転が大切ということで、下半身中心のストレッチを行い、体の使い方を指導しました。

続いて、ボールを持って実際に投げるにあたり、ボールの持ち方や体の向きやバランスの取り方など、細かくコツを伝え、子供たちも一生懸命取り組んでいました。

その結果、多くの子供たちは、授業が始まる前よりも遠くに投げられるようになったことを実感し、満足した様子でした。

アスリートから児童生徒へメッセージ

努力すれば必ず困難は乗り越えられます

パラアスリートは、障害の程度によってたくさんのクラスに分けられています。
ある時、今までは半身不随というクラスで頑張っていたのですが、障害の認定をもらうためにドクターに診察してもらったところ、今までは動いていなかった左足の先まできちんと機能していると判断されてしまい、一番軽い障害のクラスに変更することになったことがあります。

障害があっても諦めないで努力すれば、克服することができます。みなさんもどんな困難があっても諦めないでください。

授業のまとめ

山岸さんのお話を、児童たちは真剣に聞いていました。大切なメッセージをしっかりと心で受け止めていた様子でとても素敵な授業でした。

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