パラパワーリフティング男子59kg級143kgの日本記録保持者!光瀬智洋さんの力を発揮する体幹教室
アスリート全国学校派遣プロジェクト『アスリーチ』。
2月5日、パラパワーリフティング男子59kg級143kgの日本記録保持者の光瀬智洋さんが、兵庫県の神戸市立真陽小学校にアスリーチ!
パラパワーリフティングで鍛え上げられた上半身!体つくりの基礎となる体幹を中心に力の発揮の仕方教室を行いました。
前半は自己紹介からスタート。そして、児童たちにパラパワーリフティングとは何かを知ってもらい、体幹とは何かとその重要性を理解した上で早速体験してもらい、体幹を鍛える方法などの体験をしてもらいました。そして最後にもう一度体幹が最初より強くなっているかを体験してもらいました。
後半は、四つん這いリレーやほふく前進リレー、光瀬さんとの腕相撲で盛り上がりました。
目次
訪問アスリートご紹介
光瀬智洋選手は兵庫県尼崎市出身の28歳。 18歳の時に電車との接触事故によって脊髄を損傷しました。 およそ4年前に競技を始め、2020年と2021年の全日本選手権で2連覇を果たし、最終選考会となる6月のワールドカップでみずからの日本記録を更新し、はじめてのパラリンピック代表に選ばれました。
学校や地域のご紹介
真陽小学校は兵庫県神戸市長田区にある小学校。
最寄り駅はJR新長田駅から徒歩12分、地下鉄海岸線駒ヶ林駅から徒歩10分に位置します。
現存する長田区の小学校では、最も古く1982年に児童数日本一になったマンモス校となったこともある。
実技と講話の授業
まずは自己紹介。趣味は「アニメ鑑賞」というところから、児童から「何が好き?」「●●は見てる?」など一気に距離感が縮まり掴みはOK。
パワーリフティングとはどんなスポーツかを世界トップ選手の動画を見たり世界記録などをクイズ形式で実施し大盛り上がり。パラパワーリフティングが健常者のパワーリフティングよりも上回る記録を持ってることに児童や先生もびっくり。そして、体幹の重要性について説明。
いよいよ実技授業のはじまりです。
「閉眼片足立ち」で1分間カウントし各自のタイムを計測。1分間できる児童も数名いましたが、ほとんどは、数秒でリタイヤ!思っていたより難しいと感じる児童が多数でした。
次に体幹を鍛える「プランク」を体験。余裕のある児童向けに片足を上げて行う方法を教えると、早速チャレンジする児童もいました。
続いて「ツイストクランチ」に挑戦。但し、難しいので今回はボールを使い、体育座りでボールをサイドの床に交互にタッチ。これを16回チャレンジ。余裕のある児童向けに足を上げて行う方法を教えたら、こちらも早速チャレンジする児童がいました。
そして、再度「閉眼片足立ち」を実施したところ、はじめに実施したときよりタイムが伸びた児童が半数もいました。
休憩を挟み後半は、「四つん這いリレー」「ほふく前進リレー」を実施。みんな一生懸命頑張りました。
最後は、光瀬さんも児童とリレーに参加し大盛り上がりとなり、体験は終了。
アスリートから児童生徒へメッセージ
光瀬さんより、夢について。
夢は沢山あったが、事故に遭い全て失いました。しかし、パラパワーリフティングに出会い、新しい夢ができました。今は沢山の夢があり、その夢に向かってチャレンジしています。今、夢がある人はその夢に向かって全力でチャレンジしてください。
まだ夢がない人も、自分がやりたいことに全力でチャレンジしてください。周りの人から「できないからやめとけ」とか「どうせ無理」などと言われても絶対にあきらめないでください。
最後に質疑応答では、児童たちからの「車イスで困ることは何ですか」という問いに光瀬さんは「街中でのトイレです。数も少ないし、見つけても誰かが使っていて使えない」と答えました。また「これまでで一番後悔したことは何ですか」という問いには「事故のときにもっとしておけばよかったと思うことが沢山ありました。でもこの体になりました。だから今は夢に向かって頑張ってます」と答えた光瀬さん。限られた時間いっぱいまで質問は続きました。
アンケートが終了した児童から順に、光瀬さんと腕相撲大会で盛り上がりました。
サインを求めてくる児童もいて、最後はサイン会で終了となりました。