論理的に考えることを学んだ講義と元男子バレーボール日本代表監督がフルコミットした実技。植田辰哉さんによる、充実した貴重なバレーボール体験授業
アスリート全国学校派遣プロジェクト『アスリーチ』。
1月19日、元バレーボール日本代表、元男子バレーボール日本代表監督、植田辰哉さんが、兵庫県加東市の三草小学校にアスリーチ!
今日の授業の対象は4年生13名。バレーボール経験者も未経験者も濃密なバレーボール体験ができた授業でした。
目次
訪問アスリートご紹介
植田辰哉さん。香川県出身。元バレーボール日本代表、元男子バレーボール日本代表監督。大阪商業大学卒業後、新日鐵(現堺ブレイザーズ)で活躍。日本代表としてバルセロナオリンピック出場。2005年男子日本代表監督に就任、チームを16年ぶりに北京オリンピック出場に導いた。現在は大阪商業大学公共学部教授、バレーボール部強化部長を務める。
学校や地域のご紹介
兵庫県の中央部やや南よりに位置する加東市。三草小学校はJR加古川線滝駅から約3kmのところにあります。全校生徒67名、開校125年の歴史ある小学校です。
実技と講話の授業
教室での講義は、ご自身が歩んできた道や、監督として16年ぶりにオリンピック出場権を得た道のりがまとめられたビデオを見せてくれました。子どもたちにとっては生まれる前の話ですが、興味深く見入っていました。
「人として守らないこといけないこと」例えば「ルールを守ること」「挨拶をきちんとすること」は木に例えると幹の部分。根は信頼。それらをベースにコーチングで枝葉の部分を育てていく「大木理論」や、科学的根拠に基づいて論理的に考えることの重要性が話されました。話の間に植田さんが質問をすると、子どもたちは積極的に答えます。
「皆さん将来の夢、なりたい自分の姿を考えたことはありますか?」と問いかける植田さん。「夢があればビジョンが決まる。ビジョンが決まれば目標が決まる。目標が決まればそれを達成するための手段や方法が決まる。手段や方法が決まったら行動が変わる。行動が変われば運命が変わる」という好きな言葉を紹介してくれました。「皆さんの運命は夢を持つことからはじまります」という植田さんからのメッセージを、子どもたちはしっかり受け止めました。
続いて、植田さんが用意したシートにひとりひとり夢・目標・手段・行動を考えて記入していきます。植田さんが監督として「オリンピック出場」を夢と定めたときに書いたシートも見せてもらいながら、みんな一生懸命考えて記入しました。
実技はバレーボールを扱うことからスタート。手で跳ね上げたり、バウンドさせたりして体育館を一周したり、バウンドさせたボールを手に持ったボールの上に乗せたりしました。そして、3人1組でオーバーハンドパス、アンダーハンドパスで30回パスを繋げることを目指します。ワンバウンドでもOKです。続いて、ネット越しに植田さんが打ったボールを2人でレシーブ。子ども同士ネットを挟んで3回でボールを返す練習など、次々とドリルが繰り出されます。その後もサーブ練習に続き、植田さんが打ち子どもたちがつないで返すという、さながら特訓のような練習が続きました。
植田さんが打ったスパイクをレシーブすることにもチャレンジしました。先生も挑戦。見事なレシーブを披露してくれました。
アスリートから児童生徒へメッセージ
皆さんの運命は夢を持つことからはじまります
皆さんのゴールは小学校6年生ではないと思います。もっともっと先を見据えて、自分には絶対可能性があると信じ、どんな可能性があるかをよく考えて下さい。そして、学ぶ気持ち、チャレンジする姿勢を忘れずに、自分の夢や可能性を追い求めて下さい。
授業のまとめ
理論的な講義、テンポよく次々と繰り出されるドリルの実技。植田さんが常に子どもたちと向き合い、多くのドリルで植田さんが打ち、子どもたちが動く。さながら日本代表の練習をみているような感じでした
子どもたちはとても元気で積極的。終始歓声をあげながら楽しそうに取り組んでいました。