「楽しむことが一番」日本で一番たくさん日本一輝いた元Vリーガー大山未希さんの、バレーボールを通じた体育の授業

「楽しむことが一番」日本で一番たくさん日本一輝いた元Vリーガー大山未希さんの、バレーボールを通じた体育の授業

アスリート全国学校派遣プロジェクト『アスリーチ』。
12月18日、元Vリーガー・プロビーチバレー選手の大山未希さんが、千葉市の幸町第一中学校にアスリーチ!

この日の対象は中学校3年生。冒頭校長先生から丁寧な大山さんの紹介があり、「バレーボールを好きになってもらいたいし、積極的に楽しんで、楽しかったと思える時間にしてください」とメッセージがありました。

訪問アスリートご紹介

大山未希さん。東京都出身。小学生からバレーボールを始め全国大会2連覇。成徳学園中学校、下北沢成徳高校でも全国制覇。Vリーグ東レアローズではVリーグ3連覇など、これまで19回日本一に輝く。また、ユース日本代表としてアジアユース選手権、世界ユース選手権などで活躍。現在はマンツーマンレッスンや教室など、バレーボールの普及活動をおこなっています。

学校や地域のご紹介

JR総武線稲毛駅からバスに揺られて10分弱。住宅地に囲まれた、生徒数も多く大きな学校です。

実技と講話の授業

バレーボールをはじめたきっかけは、小学校1年生のとき、ひとつ年上の姉に誘われてはじめてバレーボールに触れ、サーブを打ったらネットを越えて相手コートに入ってしまったところからと語る大山さん。周囲が驚き、みんなに褒められ「私天才かも」と思ってバレーボールをはじめたそうです。
「お姉さんが行くから行ってみよう」と簡単な気持ちでバレーボールをはじめて、頑張っていたら選手になれたので、みなさんも何事にもチャレンジして欲しいし、今日がそのきっかけになると嬉しいです、と大山さん。「はじめてやることに戸惑うこともあるかもしれませんが、チャレンジして頑張っていきましょう」とメッセージがあり授業はスタートしました。

バレーボールが上手くなるには、ボールを自在にコントロールできるようになることが大事です。ボールを高く上げて15回手を叩いてキャッチ、頭・肩・膝に触れてキャッチ、背中の後ろでキャッチなど、「ボールと仲良くなる」ドリルがおこなわれました。

「このクラスで一番のムードメーカーは誰ですか?」の投げかけに、みんなから指名された男子生徒が、大山さんが胸の位置で離したボールを床につくまでの間にキャッチします。見事成功に大きな歓声と拍手が起こりました。ほかの生徒たちも次々にチャレンジします。その後もさまざまなドリルを行ないましたが、みんな積極的にチャレンジして上手にやってみせます。なかには大山さんの言葉を引用して「私天才かも」とつぶやく生徒も。大山さんからも「こんなに多くの人ができるのは珍しいです」とコメントがありました。

そして、バレーボールのスキルに進んでいきます。オーバーパス、アンダーパス、上手くできるコツのアドバイスも丁寧にあり、早速みんな練習します。

続いて、グループでパスを続けるゲームです。みんな上手にパスを繋ぎます。ワンバウンドまではOKです。みんな声を出しながら頑張ってパスをします。一番多くパスができたチームは85回でした。

そして、いよいよ試合形式のドリルです。ここでもワンバウンドまでOKのルールです。みんなとても楽しみながらプレーしていました。締めくくりには、各チームと大山さん、先生の3人チームとの対戦もありました。ワンプレーごとに歓声が沸き、コートの中で一生懸命プレーする生徒と、周りで応援する生徒の一体感も抜群です。先生も必死にプレーします。一番ボルテージが上がったのは、大山さんのスパイクをブロックで見事にシャットアウトした瞬間でした。生徒のガッツポーズに大山さんも苦笑いでした。

質問コーナーでは「どうやって身長を伸ばしましたか?」の質問に「両親背が高いのが一番」にみんな大爆笑。でも、よく食べてよく眠ること、体を伸ばす動作をすることも大事かも?と答えてくれました。大山さんはスパイカーからセッターに転向して体を伸ばす動作が増えたことによって、20歳で2cm身長が伸びたそうです。

最後に代表の生徒から「練習も丁寧に教えてくださり、試合もみんな楽しくでき、とてもいい経験になりました」とお礼の言葉があり、花束贈呈もありました。

アスリートから児童生徒へメッセージ

何事にもまず挑戦してみましょう

バレーボールにはじめて触れたときに、サーブが入って「楽しい」と思ったから続けてやってこられたと思います。何事にも挑戦してみて、楽しいと感じ、興味関心を持ったら続けて頑張ってやってみて下さい。やる前からできるかできないかを考えてしまうのは勿体ないです。いつも「自分ならやれるかも」とポジティブな気持ちを持つことが大切です。

仲間を大切にしましょう

15回日本一になったことは自分の誇りではありますが、日本一を獲得するために頑張ってきたプロセスと一緒に頑張ってきた仲間が日本一で得たメダル以上の宝です。何かを犠牲にし、苦しいことにも一緒に取り組んできた仲間との絆はかけがえのないものです。一緒に学校に通った仲間も同じだと思います。今の仲間も大切にしてください。

授業のまとめ

「何をやるにも楽しむのが一番」「事前に女子生徒はおとなしいと聞いていましたが、おとなしい人はひとりもいなかった!」「みんなが楽しそうにやってくれました」と大山さんが語ってくれました。生徒たちのチームワークもとても良く、何をやってもレベルの高いパフォーマンスを見せてくれました。

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