山岸さんがカミングアウト!そのとき田検中学校のみんなは!?

山岸さんがカミングアウト!そのとき田検中学校のみんなは!?

アスリート全国学校派遣プロジェクト『アスリーチ』。
12月12日、2024年パリパラリンピック出場を目指す山岸英樹さんが、鹿児島県の宇検村立田検中学校にアスリーチ!

訪問アスリートご紹介

山岸英樹さん。石川県生まれ。12歳の時に受けたてんかんの手術後に左半身麻痺状態になる。その後にハードなリハビリを続け、障がい者野球界のエースとして活躍するまでになり、2021年よりパラ陸上競技にも挑戦し、2024パリパラリンピック出場を目指しています。

学校や地域のご紹介

奄美市街から車で1時間、途中世界遺産マングローブ原生林を抜け、静かな湾が見えてくると目の前にガジュマルの大木バス停があり、そこに田検中学校があります。
学校農園でサトウキビの栽培を行い、地元企業の協力を得ながら黒糖づくりまで行っています。

実技と講話の授業

山岸さんに障がいがあることを全く感じていなかった生徒たちでしたが、山岸さんの今に至るまでの話を聞いて改めてどれだけ頑張ってきたのかということを感じていたようです。

経歴を紹介の後すぐに実技の授業がスタート。
前半は“今より速く走るためには”の運動を行っていきます。
軽いストレッチから徐々にキツくなっていく内容に、生徒たちだけでなく先生も本気になっていきました。

四股を踏みながらの歩行、股関節が悲鳴をあげています。

体がほぐれてきたところで、8組に分かれて陸上のメニューに入っていきます。

山岸さんから“地面との反発を感じながら”“股関節を意識して”“つま先、お尻の使い方”などなど考えながら体を動かして、と課題が。
頭と体が混乱し「難しい~!」と言いながらもチャレンジする生徒たち。先生たちがどんどん離脱する中、楽しそうにスキップ、ジャンプ、ランをこなしていく生徒たちでした。

ラストは、全員で本気ダッシュ。
前より速く走れた!ことを感じ、体が柔軟になることで足も速くなることを体感して授業は終了。
授業の後は20分程、グラブを着けてのキャッチボール体験を行ないました。
腕に障がいがある方のキャッチボールは、ボールを捕ることと投げることを同じ腕で行わなくてはいけないので、山岸さんが手本を見せてくれました。
グラブでキャッチし、その瞬間ボールを浮かせ、クラブを逆の脇に挟み、浮いたボールをキャッチしすぐさま投げる。この一瞬の動作を見て歓声があがりました。

このキャッチボールも生徒たちはもちろんはじめて。
脳と体がバラバラでみんな悪戦苦闘していました。

アスリートから児童生徒へメッセージ

こんなに素晴らしい大自然に囲まれている皆さんは、日々の生活や遊びで自然と体と心が鍛えられていれるはず。
都会の子どもたちとは圧倒的に環境が違う。
この大自然を存分に生かして、これからもどんどん体を動かしていってください。

授業のまとめ

最初は緊張していた生徒たちでしたが、山岸さんの体に厳しく脳をフルに使う本気の授業に対し、真剣にチャレンジし向き合っていくうちにどんどん会話が出てくるようになりました。
最後は充実感、満足感を得てもらえたかなと感じました。

経歴紹介で、実は10年前に吉本興業でお笑い芸人をやっていたことをカミングアウトした山岸さん。授業修終了後に生徒から「ネタ見せてください!」とリクエストがあり、その場で“ケンコバさん、千原ジュニアさん、本田圭佑さん、じゅんいちダビッドソンさんのモノマネを披露し喝采をあびていました。
それを受けて、今度は生徒がビートたけしさんのモノマネを見せてくれました。

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