「陸上の楽しさと体を動かす大切さを伝えたい」短距離の現役選手・相山慶太郎さんが教えてくれた“速く走る3つのコツ”

「陸上の楽しさと体を動かす大切さを伝えたい」短距離の現役選手・相山慶太郎さんが教えてくれた“速く走る3つのコツ”

アスリート全国学校派遣プロジェクト『アスリーチ』。
2024年1月22日、陸上短距離の現役選手・相山慶太郎さんが、愛媛県の八幡浜市立八代中学校にアスリーチ!陸上競技の体育授業を行いました。

相山さんの分かりやすい指導もあって、生徒たちは終始、積極的に授業に参加してくれました!

訪問アスリートご紹介

相山慶太郎さん。千葉県出身の29歳。Accel Track Club所属。専門は400mで、全日本実業団選手権4×400mリレー優勝などの経歴を持つ現役選手。このほか、第100回箱根駅伝で18位となった母校・駿河台大学で駅伝部のコーチも務めています。愛媛は今回が初めての訪問となりました。

学校や地域のご紹介

愛媛県八幡浜市立八代中学校は、昭和23年創立で全校生徒はおよそ220人。学校のある八幡浜市は、海と山に囲まれ、漁業や農業がさかんな地域です。特に高級ミカンの産地で知られ、毎年秋には山々が黄色く色づきます。

八幡浜がミカン処と知った相山さん。授業の後、近くの道の駅で特産のミカンジュースを買い求めたそうです。

講話と実技の授業

八代中学校では、2年生の生徒およそ50人が授業を受けました。はじめに教室で行われた講話で相山さんは、陸上競技を始めたきっかけについて「中学校入学直前に『あなたは足が速いのだから陸上競技をやってみては』と大人に助言をもらったから」と、何気ない一言がその後の人生を決めたエピソードを披露しました。

相山さんが指導する駿河台大学駅伝部は、ことしの箱根駅伝で18位を獲得。

生徒たちは、指導者として実績を重ねる相山さんの話に聞き入っていました。

“速く走る3つのコツ”

続いて体育館に会場を移し、実技指導が行われました。

短距離走者の相山さん。伝授するのは“速く走る3つのコツ”です。

こちらは本邦初公開、相山さんがアスリーチのために作ったカードです。ここには、「姿勢」「足の動かし方」「腕振り」と銘打たれた“速く走るため”の3つのコツが書かれています。授業では今後の練習に生かしてほしいと、参加した生徒全員に配られました。(今後、相山さんが訪れる他校での授業でも配布されるそうです)

走りは片足ジャンプの連続!?

文字通り身振り手振りを交えながら理論的に説明する相山さん。「走りは連続の片足ジャンプ」と生徒たちに投げかけます。生徒たちはカードに書かれた内容を順番に練習しながら、次第に走るコツをつかんでいました。

笑顔で参加 走る走る!生徒たち

相山さんが特に強調していたのは、「姿勢」では背中をまっすぐに、つま先は外側を向かないよう、しっかり前へ向けること。背中が後ろへ反っているようでは決して速く走れないということです。そして、「足の動かし方」では、かかとが反対側のひざの横にくることを意識するよう呼び掛けていました。さらに「腕振り」では、足が前に出る時は、反対側の腕が前に出るという基本的な動きを説明。これが出来ていないと、まっすぐに走れないと力説していました。加えて、ひじが前後に動くことも重要だと指導していました。

ちなみに、手はグー・パーどちらでも走りやすい形で構わないということです。

生徒に響いたチャレンジする心

授業を通じ、すっかり打ち解けた相山さんと生徒たち。授業の最後には、生徒を代表して平田凌雅さんが「あまり走ることは得意ではありませんでしたが、姿勢を意識すれば速く走れることなど、たくさんのコツを教わりました。自分たちのためになることをいっぱい教えてくれて、ありがとうございました」とお礼の言葉を述べました。

アスリートから生徒へのメッセージ

チャレンジを続けないとチャンスは来ない

相山さんは「授業を通じて、もちろん『速く走るコツ』を伝えた訳ですが、一番は『チャレンジを続けないとチャンスはこない。それは勉強もスポーツも一緒だよ』ということだったんです。若いみなさんには、大きな可能性があるので、これからもエールを贈りたい」と話していました。

授業のまとめ

授業はこれにて終了。生徒たちにとって一番の収穫は、陸上競技に情熱を燃やす相山さんとの出会いだったと言えるでしょう。教わった、“目的(目標)を持ち、それに向けて改善を重ねることの大切さ”は、きっと学校生活やそれぞれの将来にとって、大きなプラスとなることでしょう。

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