元気いっぱい、楽しく全力で、体の使い方やサッカーを学ぶ。元Jリーガー川邉隆弥さんの体育授業
アスリート全国学校派遣プロジェクト『アスリーチ』。
2月8日、元Jリーガー川邉隆弥さんが、大分市の丹生小学校にアスリーチ!
4年生48名がサッカーボールを使いたくさん身体を動かしました。
目次
訪問アスリートご紹介
川邉隆弥さん。埼玉県出身。上里FC、大宮アルディージャユースを経てトップチームに入団し、ミッドフィルダーとして活躍。その後、シンガポール、ラトビア、モンテネグロなどの海外プロクラブに挑戦し活躍。現在は、各地の学校を訪問し、自身の経験を活かした講演や授業をおこなっている。
学校や地域のご紹介
JR日豊本線大在駅から車で10分ほど、自然に囲まれ、歴史のある学校です。学校目標の「夢に向かって、学びあい、心豊かに、たくましく生きる丹生っ子育成」達成に向け、夢をかなえて働いている職業人やプロスポーツ選手との交流機会を「DREAM project」という名称で独自に展開しています。
実技と講話の授業
最初に川邉さんの「右、左、前、後ろ、上、下」の掛け声に合わせて身体を動かします。今度は掛け声とは逆に動きます。頭で考えながら身体を思い通りに動かす訓練になるウォーミングアップです。子どもたちは元気いっぱい。
身体が少し温まってきたところで、子どもとリフティングをしながらの「しりとり」対決や、先生がゴールキーパーに入ってのPK対決がありました。また、ゴールバーにボールを当てると宣言し、見事2回目のキックで命中させたり、まずは元Jリーガーの技を存分に見せてくれました。子どもたちのボルテージが一気にあがります。
続いて、4か所にコーンを置き、じゃんけんをして勝ったらひとつずつ進んでいくゲームです。コーンとコーンの間は全力疾走。負けたら最初のコーンまで戻ります。
次はサッカーボールを使ってのハンドリングドリルです。簡単な動作から、ワンバウンドでパスを受けたり、パスする相手を探している間はボールを背中で持ち替えたり、複雑な動作も入ってきますが、子どもたちはすぐに動きを理解します。
ドリルはドリブルへと進んでいきます。初めはひとりでドリブル。そのあとはディフェンスに来る人にボールを取られないようにかわしていきます。
そしてお待ちかねの試合です。川邉さんと二人の先生、大人三人チーム対子供チームの対戦です。試合前は相手チームと手でタッチの挨拶をしてからキックオフ。先生が上手で大人チームが優勢でしたが子どもチームも食い下がり、ボールを奪って逆襲します。白熱した試合に歓声は途切れませんでした。
講義は体育館に場所を移しおこなわれました。小学生1年生の時にサッカーを始め、サッカー教室に来てくれた元日本代表に憧れ、「プロサッカー選手」になることを決意した話や、ケガをした時の苦悩、復帰しても試合に起用されなかった挫折感。そして、それでも目標をぶらすことなくやり続け、夢を手に入れた話など、心の浮き沈み、葛藤など、子どもたちにとって刺激になる話を、ユーモラスな口調で語ってくれました。
アスリートから児童生徒へメッセージ
夢や目標は自分で決めて下さい
みなさんはすごい力を持っています。今日初めてサッカーをやる人も多かったと思いますが、みんな自分が思っている以上にいろんなことができていました。その力、可能性にストップをかけないでください。「できない、もういいや、頑張らない、目標を持たない」と思わずに、好きなこと、やりたいこと、楽しいと思えることを自分で見つけて、チャレンジしてください。
自分で決めたことを続けて下さい
サッカーを始めてからいつもスターティングメンバーとして活躍していましたが、中学校2年生の夏に右足首を骨折してしまいました。そして、ケガから復帰してもずっと試合に出ることができませんでした。大きく気持ちが落ち込み、練習を1日だけさぼってしまったことがあります。とても後悔し、翌日からは試合に出られる、出られないにかかわらず、サッカーを続けようと改めて決意しました。諦めずにやり続けたことが「Jリーガーになる」という夢を掴むことにつながりました。
授業のまとめ
「よろしくお願いしま~す」子どもたちの元気いっぱいの挨拶に始まり、今日は「なべさん」と呼んでくださいと川邉さん。すぐに距離が縮まり授業が進んでいきました。はつらつとした子どもたちの反応はとてもよく、あっという間の2時間の授業でした。