ソウルオリンピック、レスリング金メダリスト佐藤満さんの、「目一杯体を動かした」充実の体育授業

ソウルオリンピック、レスリング金メダリスト佐藤満さんの、「目一杯体を動かした」充実の体育授業

アスリート全国学校派遣プロジェクト『アスリーチ』。
2月20日、ソウルオリンピック、レスリング金メダリスト佐藤満さんが、鹿児島県出水市の米ノ津小学校にアスリーチ!
6年生53名が、夢の実現に向けての講義と、反応・バランス・体幹を鍛える実技の授業を受けました。

訪問アスリートご紹介

佐藤満さん。秋田県出身。元レスリング選手。ソウルオリンピック、レスリング52kg級金メダル獲得をはじめ、ワールドカップ、アジア競技大会など多くの国際大会でも金メダルを獲得した。
現役引退後は2012年ロンドンオリンピック日本代表チームリーダーとして、4つの金メダル、2つの銅メダル獲得に貢献。現在は専修大学経営学部教授、スポーツ研究所所長のほか、レスリング部総監督を務めている。医学博士。

学校や地域のご紹介

鹿児島県出水市は国指定の特別天然記念物「ツル」が越冬のため、遠くシベリアや中国東北地方から渡来するところとして知られる街です。米ノ津小学校は、JR九州新幹線出水駅から車で10数分のところにあります。

実技と講話の授業

子どもたちの元気な「こんにちは。よろしくお願いします。」という挨拶でから「夢の実現」をテーマにした講義は始まりました。競技との出会い、オリンピックでの挫折、栄光、失敗など、ご自身が辿ってきた道をなぞりながら、丁寧にスライドと映像を使って話をしてくれました。夢の実現に向けては、「志を持って、大きな夢を持ちながらも現実的な目標設定が必要」「目標達成に向けての計画を立てること」「正直であり、妥協を許さず真剣に取り組み、人よりプラスαの努力をすること」「自信と決意、揺るぎなり信念を持って取り組むこと」と四つのポイントと同時に、「挑戦した人にだけチャンスがある」とメッセージを送ってくれました。元気の良い子どもたちも目を輝かせて聞き入っていました。

実技は思い切り体を動かします。まずは左右のサイドステップ。同じ幅で左右に動くのが重要です。佐藤さんの指示に反応して素早く動きを切り替えてステップを踏んだり、床に手をついて起き上がる動作や、床に座り一回転して手を使わずに素早く起き上がる動作、走りながら笛の合図でバスケットボールのシュート、バレーボールのスパイク、サッカーのヘディングなどの動作など、休む間もなく体の使い方を学びます。

ドリルは次々と続きます。その場でリズムよく足を前後左右に振り上げたり、腰をひねったり、手で反対の足のつま先や踵にリズムよく触れたり。バランスを保ちながら反応を高めるドリルをおこなった後は、体幹を鍛える要素も入ってきます。仰向けに寝て、手を使わずに早く起き上がる競争。勝った人は大きな声で「一番」と叫びます。勝った人は飛び跳ねながら喜びを表現します。

その後も、馬飛びからの股下くぐりや、二人一組でお互いの足を持ち、ケンケン。
レスリングでは片足のバランスが重要です。子どもが佐藤さんの片足を持って倒そうとしますが、佐藤さんはまったくバランスを崩しません。

最後は片足での手押し相撲です。罰ゲームには体幹を鍛えるエクササイズが待っています。大歓声が響くなか、白熱した戦いが繰りひろげられました。

アスリートから児童生徒へメッセージ

大きな夢でも小さな夢でも、目標を持って頑張ることが大切です

スポーツでも、他の事でもなんでも良いので挑戦してください。失敗してもかまいません。挑戦した人にだけチャンスがあります。夢の実現に向けて、コツコツで良いので頑張ってみて下さい。

人との出会い、つながりを大切にしましょう

人に恵まれて夢を実現することができました。そして、たくさん頑張ったことで多くの人と出会い、縁ができ、つながりができました。人との出会いを大切にしてください。

授業のまとめ

実技ではたくさん動き、体の使い方、鍛え方を学びました。ハードワークにもかかわらず、子どもたちは元気いっぱい。終始笑顔と楽しそうな声に包まれた授業でした。

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