「目標を持って努力すること」五輪3大会出場・松原梨恵さんの新体操授業

「目標を持って努力すること」五輪3大会出場・松原梨恵さんの新体操授業

アスリート全国学校派遣プロジェクト『アスリーチ』。
2月20日、新体操・ロンドン、リオデジャネイロ、東京五輪代表の松原梨恵さんが、福岡県の福岡市立金山小学校にアスリーチ!
新体操の体育授業を行いました。
授業には4年生約50名が参加しました。
新体操とはどんな競技なのか、松原さんが新体操を通してどんな点で成長できたのかなどを学びながら、楽しく授業に取り組みました。

訪問アスリートご紹介

松原理恵(まつばら・りえ)さん。岐阜県出身。ロンドン、リオデジャネイロ、東京五輪日本代表。3大会連続出場・入賞。
現役引退後は新体操の指導や普及活動を行っています。

学校や地域のご紹介

博多駅から地下鉄七隈線で西へ20分ほど。城南区の住宅街の中に、今回の訪問先である金山小学校がありました。
到着すると、校長先生がお出迎えして下さいました。
登校する児童たちも元気に挨拶してくれ、明るく元気な印象でした。

実技と講話の授業

登場すると早速華麗なリボンさばきを見せて、児童たちを驚かせていました。
リボンには「へび」「らせん」「ソフトクリーム」「ブーメラン」などの技があるそうです。
実演しながら松原さんが説明します。
他にもボールやフープ、ロープなど、新体操で使用する道具を使って美しい演技を披露してくださいました。
松原さんの演技を間近で見た児童たちは、目を輝かせて見入っていました。

実技に入ると、まずは準備体操です。
体を柔らかくする柔軟体操を中心に行いました。
2人組になって、腕を引っ張り合ったり、座って前屈したりと、いろいろな部位を伸ばす運動をしました。松原さんは児童たち一人一人を見ながら、
「ひじピン!(ひじを伸ばしてきれいに)」
「足ペタ!(足が床から離れないように)」と、柔軟体操であっても美しくできるように児童たちに指導していました。

次にボールを使ったドリルに入りました。
背中合わせに立って、頭の上と足の下からボールをパスする練習や、ボールを転がして足でキャッチする練習など、体全体を使ったドリルでした。
もちろんこの場面でも「美しく」を心がけます。
「ボールをキャッチする時は音がしないようにキャッチする」
「猫背にならないように」
など、綺麗な演技をするための体の使い方を徐々に覚えていきました。

ボールの他に、フープも使いました。
途中、上手な児童を見つけて、みんなに見てもらいました。
「みんなも見習ってやってみよう!」と、一人一人の良いところをシェアしながらやっていくうちに、児童たちの動きもだんだん綺麗になっていきました。

授業の終盤には、松原さんの出場した世界大会の映像を見たり、松原さんのお話を聞いたりしました。
松原さんが新体操を始めたのは3歳。テレビ番組で体操のお姉さんを見て好きになり、その後体操教室に通い始めたそうです。
新体操を通して学んだこと、辛かったことなどを児童たちに熱心に話しました。
その中で、コーチに言われた言葉を紹介しました。
「綺麗な演技をするには、綺麗なものをたくさん見なさい」
「綺麗な演技をするには、日常生活を綺麗にしなさい」
常に綺麗なものに触れて生活することが、演技にもつながることを教えてくれました。
「日常生活を綺麗にするって、例えばどんなこと?」
と松原さんが問いかけると、児童たちは
「靴をそろえる!」「起きた後ふとんをきれいにする!」
など、自分のできることを口々に発表していました。

アスリートから児童生徒へメッセージ

1度ダメでも挑戦し続けること!

1 度ダメでも挑戦し続けてみましょう。自分自身、小学生のころ選手クラスになるためのテストを何回も受けましたが、不合格でした。それでも諦めず何度も挑戦した結果、日本代表まで上り詰めることができました。みんなも新しいことにどんどん挑戦してみよう!

夢や目標を持つこと!

私が新体操を頑張れた理由は「オリンピックで金メダルを取る」という目標があったから。この夢があったから、どんなにきついことも乗り越えられました。児童のみんなも夢や目標をもってそれに突き進んでください。

授業のまとめ

目標に向かって強い意志で進んでいくことで、辛いことがあっても乗り越えられるということを体現した松原さん。実体験をもとにその大切さを児童たちに伝えました。
また、上達するためには、日常生活の意識づけも大切だということも学びました。
全体を通して笑い声の絶えない楽しい授業でしたが、その中に学びがたくさんある有意義な授業となりました。
金山小学校の児童の皆さん、先生方、ありがとうございました!

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