好きに勝る努力なし!バスケに夢中になった小池真理子さんの特別体育授業

好きに勝る努力なし!バスケに夢中になった小池真理子さんの特別体育授業

アスリート全国学校派遣プロジェクト『アスリーチ』。
11月29日、元バスケット選手の小池真理子さんが、静岡県にある磐田市立磐田北小学校にアスリーチ!

バスケットボールという競技を通して、生徒たちの「夢中」や「笑顔」を引き出せるような授業になったと同時に、小池さん自身ひとつの夢が叶った授業でもありました。

訪問アスリートご紹介

愛媛県出身の小池 真理子さんは、元プロバスケットボール選手です。
地元の無名高校からバスケットボール強豪大学へ進学、学生日本代表を経て、Wリーグの世界へ。
一度は引退したものの、バスケットボールが好きという気持ちが再燃し、3人制バスケットボールで現役復帰を果たします。
2023年3月までの18年間、プレイヤーとして最前線でご活躍されました。

学校や地域のご紹介

朝の正門前は、先生と生徒たちの賑やかな挨拶ではじまる磐田北小学校。
1、2時間目の授業ということで小池さんも同じ時間帯に校門に近づくと「どうもお待ちしてました!」と校長先生が直々に、元気一杯のご挨拶でお出迎え。

校内へ進むと正面口には、元卓球選手の水谷隼さん、同じく卓球選手として現役で活躍されている伊藤美誠さんのポスターが貼り出されています。磐田北小学校はお二人の母校でした。

さらに下駄箱に置かれていたお立ち台は、なんと、東京2020オリンピック・パラリンピックの卓球競技で実際に使用された表彰台とのこと。大会閉幕とともに役目を終えた表彰台が、伊藤美誠さんの母校である磐田北小学校に寄贈されたのだそうです。

この滅多にお目にかかれない代物は、今では来訪者のフォトスポットとして活躍しています。小池さんも校長先生のご厚意をあずかり記念撮影していました。

実技と講話の授業

今回の授業は、小学4年生3クラスを、特別授業の前半と後半に分けて実施。
生徒たちからの「お願いします!」という元気なコールで、小池さんが舞台から登場。スラッとした長身の小池さんに生徒たちも驚きを隠せませんでした。

簡単な自己紹介とともに、小池さんの身長が何センチか当てるクイズがスタート。170センチからはじまり「惜しい!もう一声!」と小池さんが誘導した答えは178センチ。

小学生4年生でミニバスケを始めた小池さん、小学生のチームではキャプテンを務めた経験もあるそうです。中学校ではバスケから離れて別の競技に進んだものの、高校入学とともにバスケに再挑戦することに。そのまま大学でも続けると、コーチから「毎日500本シュート練習」の課題が与えられました。

それを聞いて無理だと思った小池さんでしたが「これをやり続ければ代表選手になれる!」というコーチの言葉を信じて4年間、その課題を欠かさずに取り組みました。4年間続けたことでシュートに磨きがかかり、大学4年次にはユニバーシアード日本代表に選出されるという結果にも繋がりました。

「毎日何かを続けること」によって実を結ぶ、結果が伴うということを身をもって学んだ小池さん。「バスケは “習慣” のスポーツ」だと生徒たちに丁寧に教えてくれました。

授業は実技に移り、頭と体を使ったゲームが行われました。
小池さんの鳴らす笛を合図に、体育館の壁をタッチして往復ダッシュ。鳴らした笛の数と同じ人数のグループを作るというゲームです。
笛の回数に注意しながらもスタートダッシュを図る生徒たち。4回目で笛が止まったと同時に「4人だー!」と言って壁に向かって走る生徒たち。戻ると周りのお友達とグループを作り、朝の準備運動としてはバッチリ目が覚めた様子です。

出来上がったグループのまま次にはじまったのが「人間知恵の輪」。
グループ内で輪になり、隣の子 “以外” の子と手を繋ぎます。輪の中心で腕が交差したところからゲームがスタート。繋いだ手を解かないまま、体をひねったり、腕の下をくぐりながら、綺麗な輪っかを完成させるゲームです。

様子を見に来た校長先生もじっくり見届けるほど、大人がやってもなかなか難しいゲームでしたが、見事クリアするグループが数組出てきて、小池さんも思わずビックリ!

グループ対抗戦は続き、ボールを使って手渡しゲームでチームワークを高めたところで、授業の終盤はグループ対抗でシュート対決。

散りばめられたコーンの位置からボールをシュートし、ゴールに入ればコーンを持ち帰ることができます。制限時間内に幾つコーンをゲットできたか競う勝負に生徒たちも大盛り上がり!なかなか入らず苦戦する子には、入りやすい場所を指示しながら「がんばれー!」と応援する声も飛び交いました。

アスリートから児童生徒へメッセージ

好きに勝る努力なし

大学時代の500本シュートが辛くなかったか?と聞かれると、大変だったけどそれ以上にバスケが好きだったから楽しむことができました。夢中にやっているときは「努力しないといけない」と感じることはなく「楽しい」と思って続けていました。

バスケがつらいと思わず、ただ、バスケが楽しくてやっているだけでした。スポーツやゲーム、なんでも良いので、まずは自分が夢中になれるものを見つけてほしいです。

授業のまとめ

この日の授業を終えて、達成感に満ちた小池さん。学生時代、実は学校の先生になることが夢で、中学・高校の保健体育の教員免許も持っているんだとか。

特別授業でご自身の夢が叶い、小池さんの表情は生徒たちにも負けない充実した様子でした。好きなこと・楽しいことを夢中になって続けると、いろんなご縁が繋がるということを教えてくれました。

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