大山未希さんの仲間と一緒に楽しく過ごす時間を大切にする特別体育授業

大山未希さんの仲間と一緒に楽しく過ごす時間を大切にする特別体育授業

アスリート全国学校派遣プロジェクト『アスリーチ』。
12月4日、元バレーボール選手の大山未希さんが、茨城県にある市立助川小学校にアスリーチ!

バレーボールの授業を通して、体を動かすこと、そして仲間と一緒に楽しく過ごす時間の重要性について丁寧に教えてくれました。

訪問アスリートご紹介

大山未希さん。”パワフルカナ”と呼ばれた大山加奈さんの妹。
小学校5年生の時に全日本バレーボール小学生大会(ライオンカップ)で優勝し全国制覇してから、中学、高校そして Vリーグなどで通算 19 回の日本一を経験しました。
現在はバレーボールの普及活動をしています。

学校や地域のご紹介

茨城県の日立駅。
電車の線路に沿って見渡せる太平洋のパノラマビューがこの駅のおすすめスポット。
その駅からバスに乗ること約20分の位置にあるのが、今回訪れた日立市立助川小学校。

茨城県の美味しい食べ物が色々ある中で、茶菓子として出すほどおすすめされたのが「干し芋」です。

実は大の干し芋好きである大山さん。お気に入りの干し芋屋さんから大量に仕入れてはご家族で召し上がるほど。干し芋の魅力について教頭先生と授業前からすっかり盛り上がりました。

実技と講話の授業

この日授業を受ける5年生たちが体育館に集合し、先生が大山さんを紹介したところから授業がスタート。

自己紹介をした大山さん、ご挨拶がわりに迫力満点のスパイクを披露。
担任の先生がレシーブ役に立ち、大山さんの手から放たれるスパイクを受けました。目で追いかけきれないスピードで先生の腕にボールが当たった瞬間、強烈な音が体育館内に響き渡り、児童たちも開いた口が塞がりませんでした。

挨拶を終えてまずはボールを使ったウォーミングアップ。
天井に向かって高く投げ飛ばして「10回手を叩いてキャッチ」「頭・肩・膝・つま先をタッチしてからキャッチ」といったルールを加えた準備運動。さらに体の前後でボールを捕っては投げるなど、ボールと仲良くなる練習に、児童たちは苦戦しながらも楽しんでいました。

次はバレーボールの基本であるパスの練習。
大山さんを囲んで輪になった児童たちは、オーバーパスとアンダーパスの構え方を教わりました。

「オーバーパスは、手から音を鳴らさずにボールを送る。アンダーパスは2本の腕を一枚板のように固定して当てるイメージ」という大山さんのアドバイスを聞いた児童たちは、一生懸命意識しながらボールを追いかけました。
最初はあちらこちらにボールが飛んで行きましたが、徐々にコントロールが効くようになり、気付けばラリーが続くようになっていました。

動きに慣れてきたので児童たちにグループを組んでもらい、グループ対抗パスラリー対決を開始。
ワンバウンドO Kのルールで、制限時間内にどのチームがたくさんパスを繋げることができたか競争。

1回戦はボールが方々に散らばりながらも、20回を越えるチームが勝利。
2回戦をはじめる前にグループごとで作戦会議。どうしたら長くラリーが続くのか、みんな真剣に話し合いました。

距離を取って視野を広げる、誰が取るか声をかけ合う、ワンバウンドでボールの行方を追いかけるなど、各グループにいろんな作戦がみられました。その結果、最高回数が40回を越えるチームが出るほどゲームは白熱しました。

最後に大山さんからの講話と質問の時間。
好きな食べ物の話から、小学生時代の話など、時間の許す限り大山さんとお話ができて満足な様子の児童たちと記念撮影をしてこの日の授業は終了となりました。

アスリートから児童生徒へメッセージ

心と体がリフレッシュできる仲間を

小学1年生からバレーボールを始めて、小学5年生にはバレーボールで全国優勝。運動が得意だったことでクラスの男の子たちと仲良くなった反面、女子生徒たちからいじめられていました。

しかし、学校を休むことはありませんでした。学校に行けば男子生徒たちが遊び仲間になってくれたおかげで楽しめました。さらに姉の影響で通っていたバレーボールクラブに行けば、仲良しのチームメイトたちがいました。学校以外の場所と時間でスポーツしたことでリフレッシュ、気分転換できたことがよかったと思えます。

皆さんにも、つらいことや悲しいことを吹き飛ばせる、助けてくれる仲間を見つけてほしいです。そして仲間たちと一緒に過ごした時間で経験するチームワークや助け合う気持ちを、大人になっても忘れないでください。

授業のまとめ

この日は5年生2クラスを、1時間ずつに分けて授業を行いました。
短い時間の中でラリーやミニゲームを無駄なく楽しんでもらえるか、最後の最後まで必死にスケジューリングした大山さんでしたが、児童たちの笑顔と元気な声を聞いて、その充実度はすぐに感じ取れたと思います。

「この授業をきっかけにバレーボールやってみようかなと思ってくれると嬉しいです。」と、大山さんも児童たちの楽しんだ様子を見て充実した気持ちでした。

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