【元空手世界チャンピオンインタビュー】空手の組手のコツは?
「組手で勝てるようにしたい!」「組手のコツを知りたい!」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
組手は型の応用なので、まずは型をしっかりとマスターすることが重要です。
基礎を固めたうえで対戦相手の癖を研究し、自分なりに勝つための工夫をすることで強くなれます。
本記事では、組手で勝てるようになる5つのコツや、家でもできるトレーニング法について元空手世界チャンピオンの鈴木雄一コーチに教えてもらいました。
鈴木 雄一コーチ
まずはコーチに言われたことをしっかり行い、そこから自分なりに工夫や研究していくことで強い選手になれます。基礎練習はしんどいものですが、良いフォームが身に付いているからこそ応用にステップアップできるので頑張りましょう。
個別のスポーツ指導を受けられる日本テレビ運営のドリームコーチングなら、お子さんのレベルに合わせた空手の指導が受けられます。
元空手世界チャンピオンである鈴木コーチのマンツーマンレッスンを受けてみたい方は、ドリームコーチングをぜひ検討してみてください!
目次
空手の組手で勝てるようになるコツ5つ
空手の組手で勝てるようになるコツは以下の5つです。
- 基礎を徹底する
- 相手の体全体を見る
- 自分の間合いを知る
- 情報を多くとる
- 研究する
順番に見ていきましょう。
1. 基礎を徹底する
組手は基礎の応用なので、まずは突きや蹴りといった基礎の練習に励むことが重要です。
基礎トレーニングの中で体幹を鍛えられるので、組手で動きながらでも体がブレずに技を繰り出せるようになります。
また試合では両手、両足で技を繰り出すことも必要となり、相手の攻撃を受けるのも左右両側からできなければ勝てません。
両手、両足で同じように技や受けができるように練習してください。
基礎をしっかり固めることで、組手も強くなるので毎日のトレーニングを丁寧に行っていきましょう。
「基礎の正しいフォームを知りたい!」「今のフォームであっているのか不安…」という方は、一度プロに見てもらうことをオススメします。
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2. 相手の体全体を見る
組手は一瞬で技が繰り出される世界なので、どんな動きも見逃さない観察力が必要です。
相手が突きを出すのか蹴りを出すのか一瞬で判断するためには、相手の体全体を見ることが重要になります。
鈴木 雄一コーチ
相手の目や体の一部だけを見るのではなく、ぼんやり相手の体全体を視界に入れる形で見ましょう。
3. 自分の間合いを知る
手の長さや足の長さといった体格が人それぞれ違うように、当然間合いも人によって違います。
自分がどの間合いに入れば攻撃しやすいのか、守りやすいのかを知っておくことは、組手で勝つために重要です。
まずは稽古で「自分の間合い」を把握するようにしましょう。
4. 情報を多くとる
空手の試合で勝つためには、情報を多く掴んでいることが重要です。
たとえば、ゴルフなどの屋外スポーツであれば「風が強い」といった天候に左右されることもありますよね。
またサッカーなどの団体競技であれば、チームメイトのプレーが結果に影響することもあります。
その点、空手は1対1の屋内競技なので言い訳は一切できず、個人の能力が試合の結果に直結しやすいです。
とはいえ、選手も人間なので体のコンディションや精神状態によってはパフォーマンスがバラつくこともあります。
審判も立ち位置によっては判定を間違ったり、感情で判定が変わったりしてしまうこともあります。
相手のその日のコンディションや精神状態、審判の立ち位置などできるだけ多くの情報を取り入れて試合を有利に運ぶことを意識しましょう。
5. 研究する
今まで紹介したコツを身につけるには自分で日々研究することが大切です。
状況に応じた対応の引き出しが多い選手ほど試合で勝てます。
引き出しを作っていくのにオススメなのが、試合ごとに「ノート」をつけることです。
試合を重ねれば「相手がどういう状況で、どういう技をしてきたのか」経験値が貯まります。
その経験を活かして、同じような状況になったときに「どんな技を出すべきか」「どういう動きをすべきか」を考えてノートにメモしてください。
ノートに経験を書き出して、どんな技や動きを練習すべきか自分で考えてみましょう。
鈴木 雄一コーチ
私も現役時代にはたくさんのノートをつけてきました。今はそのノートを元にお子さんたちを指導しています。将来的にも役立つのでぜひノートを書くクセをつけてください。
組手の時のフットワークを大事にしよう
組み手は、一瞬で相手の動きに対応しないといけません。
そのためには、いつでも俊敏に動けるようにしておく必要があります。心と体の準備として、フットワークを軽くしておきましょう。
棒立ちの状態で構えてしまうと、体が硬くなり、動きが遅くなってしまいます。
体を硬直させないように、あくまでもリラックスする目的で軽く跳ねるイメージで体を動いてみてください。
具体的には、予備動作として自分のリズムで体を動かすことです。この時、ボクシングのフットワークのように大きく跳ねる必要はありません。
軽く体を動かしておくことで平常心を保てるほか、リラックスできるので良い技が出しやすくなります。
本番だけフットワークをしようと思ってもなかなかできないので、練習の時からやっておきましょう。
鈴木コーチのレッスンでは、フットワーク(足運び)の実践や試合でのポイントの取り方、技の実践も学べます。
実はフットワークは鈴木コーチが編み出した動きです。
ぜひドリームコーチングで鈴木コーチに直接フットワークを教えてもらいましょう。
組手におけるカウンターのコツ
空手の基本精神は「守りからの攻撃」という考え。
相手の攻撃を受けてから、いかに相手の隙をついて攻撃できるかという「カウンター」は試合において非常に重要です。
カウンターのポイントは、以下の通りです。
- 自分の間合いを知ること
- 相手の呼吸を読むこと
- 技の引き出しを多く持つこと
人によって手や足の長さは違うため、自分の攻撃が届く距離感を知っておくことが大事です。
距離感は、サンドバッグを使って実際に物を叩く練習をして感覚を掴みましょう。
また、相手の呼吸を読んで一瞬の隙を狙うのもポイント。隙をつくには、試合中、相手の目だけでなく体全体を視界に捉えておく必要があります。
最後に、技の引き出しを多くしていくことも大事です。
相手が上段突きできたら中段突きで返すなど、自分なりにノートにまとめるなどして勝てる方法を考えるようにしましょう。
組手で中心となる技は「中段突き」
組手で強くなりたいなら、最初に中段突きをマスターしましょう。
中段突きは相手のみぞおちを狙って突く技で、突きの基本と言えます。中段突きは、一歩前に踏み出す技なので相手との間合いが大切。
自分の攻撃が相手に届く距離感を知ることで攻撃を上手く仕掛けられ、上段突きや蹴りの距離感を掴むことにも繋がります。
また中段突きをマスターすると上段突きも上達しやすくなり、中段突きと同じフォームで下から上段突きを繰り出せます。
相手にどの突きを出すのか読まれず、上段突きが避けられにくくなるメリットも。
中段突きは、色々な技の基本になるのでしっかりマスターしたいですね。
空手の組手のトレーニングで気をつけたいこと
組手のトレーニングは、気をつけて行わないとケガをすることもあります。
空手の組手のトレーニングで気をつけたいことは以下の通りです。
- サンドバックなどの練習から始めよう
- 対人の組手の練習相手は自分より上級者にしよう
順番に見ていきましょう。
サンドバックなどの練習から始めよう
組手のトレーニングとして有効なのが、サンドバッグを使った練習です。
本格的なものでなくても、ビニール製の空気を入れたら膨らむタイプのものでOK。
サンドバックを突いたり蹴ったりする練習の中で、基本の姿勢やフォームを身につけましょう。
また、実際に物を叩く練習をすることで、間合いを測る目安になります。
どの距離感で攻撃すれば突きや蹴りの威力が高くなるか把握することができます。
間合いが分からないと、対人になった際に、空振りをして怪我をしたり、相手に攻撃が届かなかったりすることも。
まずはサンドバッグなどの動かない物で距離感を掴み、実践に活かしていきましょう。
対人の組手の練習相手は自分より上級者にしよう
対人の組手の練習は同じレベル同士や自分よりレベルの低い相手とやらないようにしてください。
相手のレベルが低いと、相手が受けきれなかったり、避けきれなかったりするため危険です。
受ける側の相手が恐怖心から逃げてしまうことで、突いた方は変に空振りをしてしまって怪我をすることも。
同じレベルで練習するのは、茶帯(級をとるくらい)からにしましょう。
それまでは必ず自分よりレベルの高い人に組手の練習相手になってもらってください。
基礎がしっかりできていないと組み手はケガをする危険もあります。ケガをしないためにも、まずはしっかりとサンドバッグを使った基礎を経てから行うことが重要です。
組手の練習をパパさん、ママさんが教えるのは少しハードルが高いですよね。
基本をマスターしたお子さんで、組手をプロから学びたいという方は、ぜひ鈴木コーチのレッスンを受けてみると良いでしょう。
まとめ 空手の組手は基礎練習と研究が大事
組手は突きや蹴りといった基礎の応用です。
まずは基礎稽古をしっかりすることで、正しいフォームを身につけ、体幹を鍛えることが重要です。
また試合で勝つには、情報量を多く持っていることも大切になります。
ノートをつけるなど、「どうやったら勝てるか」を自分なりに研究しましょう。
良いフォームを身につけるための基礎練習は1番きつく、しかも反復する必要があります。
教えるパパさんママさんは、小さな成長も褒めてあげないと、お子さんの心は折れてしまいがちです。
上手に教える自信のない方は、プロの手を借りることも考えてみましょう。
鈴木 雄一コーチ
コーチの言うことをしっかり守って、次のステップに発展していく喜びを知ってほしいと思います。