中学校の野球は硬式と軟式のどちらを選ぶべき?それぞれの特徴をご紹介
「中学校進学に伴い、部活で行なえる軟式野球を選ぶべきか、高校野球を見据えて硬式野球を選ぶべきか」悩んでいる保護者の方も多いのではないでしょうか。野球をする子ども本人の意思を尊重しつつ、親としてどのようなサポートができるのか具体的に検討していく必要があります。
本記事では、軟式野球と硬式野球の特徴や使用するボールの違い、また中学生が硬式野球を行なうにはどのような方法があるのかを詳しく解説します。
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目次
野球の硬式と軟式の違いとは
明治初期にアメリカから日本に渡ってきた「野球」は、大正4年に現在の“夏の甲子園大会”の先駆けとなる「第1回全国中等学校優勝野球大会」が開催されたのをきっかけに、日本中の少年たちの間で大人気のスポーツとなりました。
このとき日本に渡ってきた野球はいわゆる「硬式野球」。しかし、硬式野球で用いる革でできた硬いボールの使用はケガの危険性が高かったことから、幼い子どもたちはテニスボールを使用して野球を楽しんでいました。しかし、テニスボールでは軽すぎてスピード感を伴わないことから、野球をするには不充分な面があり、野球の競技人口は伸び悩んでいました。
そんなとき、幼い子供たちでも安全に野球を楽しめるよう開発されたのが、現在でも使用されているゴムでできた軟式野球用のボールです。このボールの誕生とともに「軟式野球」という新たな野球のスタイルが確立され、少年野球の普及が一気に加速していきました。
そんな「軟式野球」と「硬式野球」ですが、実はボールが異なるだけでなく、グローブやバットにまで違いがあるようです。それぞれの特徴を見ていきましょう。
硬式野球の特徴
硬式野球は、明治初期に日本に渡ってきたアメリカ生まれのスポーツです。プロ野球や高校野球など、多くの人が目にしたことのある最もポピュラーな野球のスタイルが「硬式野球」です。硬式野球では、皮革製の硬く重いボールを使用することから、グローブもバットもそれに付随して硬く速い球を受けたり、打てるような丈夫な素材つくりになっています。
グローブは、厚みのある本革と硬くて丈夫な芯材を採用し、バットは軟式のものより重く、頑丈で厚みのあるものが使用されています。
軟式野球の特徴
軟式野球は、大正時代中期に日本で考案されたゴム製ボールを用いてプレーする、日本独自の野球です。やわらかく、子どもでも扱いやすいボールを使用することから、日本における野球の大衆化に大きく貢献してきたという歴史があります。やわらかいゴム製ボールを用いることから、グローブやバットにも硬式野球との違いがあります。
軟式野球で使用するグローブは、ゴム製ボールを受け止めやすいよう、柔らかく軽い素材で作られています。そのため現在では薄い本革や合成皮革のほか、ポリウレタンやPVCなどの素材が採用されているようです。また、バットは、打ったときにボールをつぶさずに反発力を利用して飛距離を伸ばせるよう、硬式野球で使用するバットに比べて、軽く、厚みが少ないものが多いようです。
試合中最高のパフォーマンスができるよう、使用するボールの変化に伴って、グローブもバットもおのずと変化していったのです。
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どれだけ違う?硬式球と軟式球の特徴
それでは、硬式野球で使用されるボールと軟式野球で使用されるボールには具体的にどのような違いがあるのでしょうか。それぞれの特徴を見ていきましょう。
硬式球
硬式球は、コルクやゴムの芯に糸を巻き付け、それを牛革で覆い縫い合わせて作られるため、硬く重たいのが特徴です。原則として、1球あたりの縫い目は108個あります。複数の公式球がある軟式球に対し、硬式球の正式な規格は1種類のみとなっています。そのため、リトルリーグやプロ野球まで全て同じサイズの球が使用されます。
名称 | 直径 | 重量 | 使用する年齢層 (目安) |
---|---|---|---|
硬式球 | 72.93mm ~74.84mm |
141.7g ~148.8g |
小学生~ 一般・プロ |
軟式球
軟式球は、ゴム素材で作られており、ボールの中は空洞でやわらかいのが特徴です。縫い目がない代わりに、ボール表面には凹凸があります。また、公式の軟式球には複数の種類があり、使用する年齢層に応じて重さと大きさや色が変わるのが特徴です。
名称 | 直径 | 重量 | 使用する年齢層 (目安) |
色 |
---|---|---|---|---|
D号 | 64.5mm ±0.5mm |
107.5g±2.5g | 小学校低学年 | オレンジ |
J号 | 69mm ±0.5mm |
129g±1.8g | 小学生 | 白 |
M号 | 72mm ±0.5mm |
138g±1.8g | 中学生以上 ~一般 |
白 |
中学校の野球は軟式?
中学校の野球部は基本的には軟式野球となります。授業が終わった後に学校内で部活動を行うため平日でも練習できることや、学校にある野球道具を使用することが多く、金銭面での負担が少ないのも特徴です。また、硬式球よりも軽い軟式球の使用は、成長期の子どもの肘、肩、腰などにかかる負担が少ないという点も、中学校の野球部が軟式野球であることの理由のひとつとして挙げられます。
中学生でも硬式野球はできる?
それでは、中学生が硬式野球をやりたいときには、どのような方法があるのでしょうか。それは、中学生向けの公式クラブチームに所属することです。
おもな団体は、リトルシニアやシニアリーグなどが挙げられます。高校生になったら強豪校で野球を続けたいという場合には、クラブチームへの所属は大きなメリットといえます。早い段階から硬式ボールに慣れることができるうえに、各地で開催される大会やチームの練習などにも、高校の野球スカウトが頻繁に足を運んで選手をチェックしているからです。
また、住んでいる地域や学校に縛られることなく、自分で所属するチームを選べることも魅力のひとつです。野球設備の整った環境で高いレベルの野球を経験できることは、野球そのものの上達だけでなく、さまざまな刺激を受けられます。
中学生に硬式野球はおすすめできない?
「高校野球で活躍したいのであれば、中学では硬式野球をやっているほうが有利」ということを耳にする機会がある一方で、「中学生に硬式野球はあまりおすすめできない」という声もあります。中学生がクラブチームで硬式野球を行うデメリットには次のようなものがあります。
- 月謝や道具代、遠征費などが高く、経済的な負担が大きい
- 地域によっては通いやすい場所にチームがない
- 選手が移動するための車出しやグラウンド設営、お茶当番など保護者の協力が必要
- 学校外の活動であるため平日練習を行なっているチームが少ない
- 硬式球を使うため、ケガのリスクが高く成長期の体に負担がかかりやすい
所属するチームによって環境や野球のレベルは異なりますが、全般的に保護者の負担が大きいことや、大切な成長期にケガをするリスクが上がり肘や肩、腰などへの負担が大きくなることは、重大な懸念事項ともいえます。
ケガが心配なら個別指導という手も
「硬式野球をさせたいけれどケガが心配」という場合には、クラブチームに所属せず個別指導で硬式球に慣れるという方法があります。マンツーマンの個人レッスンは、プロの指導者から子どもの目標やレベルにあわせた指導が受けられます。また、集団で練習を行うときと違い、体に負担をかけすぎない練習メニューをコーチと相談しながら設定できるのも大きなメリットのひとつです。
クラブチームが近くになく所属を諦めた方も、個別指導を利用するなど硬式球に慣れる機会を作ることもできます。
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軟式野球も硬式野球も、プロ野球の第一線で活躍した選手やプロのコーチから個別で指導が受けられます。プロのトレーニングを受けてみたい方は、ぜひドリームコーチングの利用を検討してみてください!
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中学生は、軟式野球をするか硬式野球をするか、判断をせまられるタイミングでもあります。軟式野球と硬式野球では、使用するボールが違うことに伴ってグローブやバッドなど野球道具にも違いがあるほか、体にかかる負担にも差が生じます。どちらを選ぶにもメリットやデメリットがあるため、子どもの野球生活をどこまでサポートできるのか、本人の意思を尊重しつつ、家族でしっかり話し合いながら決めましょう。
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