【競泳日本代表コーチ監修】クロールで息継ぎをするコツを紹介!
クロールは水泳の中でも基本の泳ぎ方ですが、「息継ぎが苦手でクロールが泳げない」という方も多いですよね。
この記事では、競泳日本代表のコーチ経験がある米川琢コーチにアドバイスをいただき、クロールの息継ぎのコツを紹介します。
クロールの息継ぎのコツや練習方法と合わせて、身体が沈んでしまう場合の対処法やQ&Aもまとめました。
苦手な部分を克服し、ぜひクロールの息継ぎをマスターしてください。
またお子さんへの水泳指導を不安に感じているパパさん、ママさんは、日本テレビが運営する「ドリームコーチング」で、一流のコーチから直接クロールの息継ぎについて教わることをおすすめします。
ドリームコーチングは、国内外のトップレベルで活躍したアスリートやプロコーチ、運動・身体・発育に関する深い知識や経験を持つ様々なジャンルのコーチから、直接スポーツを教わったり一緒に練習したりできる新しいサービスです。
米川コーチをはじめ、元競泳日本代表コーチや元競泳選手など、日本や世界の水泳界で活躍した実績のあるコーチがマンツーマンで指導してくれます。
一人で練習するよりも確実にクロールの息継ぎのスキルアップが可能なので、ぜひレッスンを体験してみてください。
目次
【沈んでしまう人もすぐに直せる】クロールで息継ぎをするときの5つのコツ
クロールの息継ぎを練習する前に、まずは泳ぎ方の基本を押さえておきましょう。
クロールの息継ぎで沈んでしまう人は、無駄な動きをしてしまっていることが多いです。
「頑張って息継ぎしよう」「身体を浮かせよう」とバタバタ動いてしまう動作が染みついているかもしれません。
ここではそんな人の悩みを解決すべく、次の5つのコツをご紹介します。
- 息継ぎのときに沈んでしまう人は余計なことはしないで「浮いてみる」
- 身体全体を使って息継ぎする
- 息を「吸う」ことを意識するより、「吐く」ことを意識する
- 泳ぐ姿勢は目線を真下にして身体は「まっすぐ」を意識する
- 息継ぎのときに反対の腕が落ちないようにする
息継ぎのときに沈んでしまう人は余計なことはしないで「浮いてみる」
クロールで息継ぎを行う時の1つ目のコツは「余計なことをしない」です。
人間の身体は元々水に浮くようにできています。
息を吐き切ると確かに身体は沈みますが、実は息を完全に吐き切るのは難しく、人間の身体は簡単には沈みません。
また水中でも前に進んでいれば、息を吐いても沈まないようになっています。
「息継ぎがうまくできずに沈んでしまう」という人は、「頑張って泳ごう」、「前に進もう」として無駄に手足をバタバタしたり、身体に余計な力が入っているために沈んでいる可能性があります。
息継ぎがうまくできない人はまず、何もせずに浮いてみることから意識してみましょう。
身体全体を使って息継ぎする
息継ぎをするときに沈んでしまう人の多くは、息継ぎの際に身体を捻ってしまっているのが原因です。
息継ぎのために無理やり顔を水面から出そうとすると、頭だけが出てしまい、身体を捻ったような体勢になります。
顔の向きだけを変えるのではなく、身体全体を使いましょう。
クロールの基本動作として「ローリング」という動きがあります。(「ローリング」:身体を左右に回転する動きのこと)
ローリングをすると身体が斜めに傾き、自然に体が外側へ向くようになります。
身体全体が傾くと顔も自然と横向きになり、呼吸ができるようになるメカニズムです。
息継ぎがうまくできない人は頭から動かそうとして、腰を捻ってしまいます。
後ろから誰かに話しかけられたときを想像してみてください。身体ごとその人に向けますよね。息継ぎの時も身体から動かしましょう。
わかりやすく例えると「焼き鳥のように頭から足まで串が刺さった状態でまわる」ように身体を回転させるとうまくローリングできます。
それでも沈む場合は、呼吸時にバタ足が止まっている、お腹に力が入りすぎているなど様々な理由が考えられます。
息を「吸う」ことより、「吐く」ことを意識する。
息継ぎで苦しくなってしまうのは、空気を上手に吸えていないことが一番の原因です。
上手に空気を吸えない理由に「空気をきちんと吐けていない」ことが考えられます。
当たり前ですが、呼吸というのは息を吐かないと吸うことはできません。
水中できちんと息を吐いておけば、顔が水面から出たときに自然と息を吸えるようになります。
息を吐くのは、鼻からでも口からでもどちらでも問題ありません。
教える人によっては「鼻から」という人もいますが、「泳げるようになる」ことを目的にするならば、鼻からでも口からでもきちんと空気が吐けることが大切です。
鼻炎の人や鼻から空気を吐くのが苦手な人は、無理せず自分に合ったやり方で水中で空気を吐く方法を見つけてみましょう。
泳ぐ姿勢は目線を真下にして身体は「まっすぐ」
クロールの基本姿勢として大切なのが「身体をまっすぐにする」ことです。
人間は陸上にいるとき、重力によって背骨が曲がっています。
しかし水泳では、背骨を曲げるのではなく、頭から足先までまっすぐにします。
このとき目線は真下を向いて、しっかりとアゴを引いてください。
目線が上がっていると腰が反ってしまい、呼吸しにくくなるほか、腰を痛めてしまう可能性もあります。
「気をつけ」の姿勢でもなく、とにかくまっすぐを意識してください。「気をつけ」の姿勢も実は腰を反っている体勢なので、水泳においては正しい姿勢ではありません。
「日常生活での正しい姿勢」と「水泳での正しい姿勢」は違うと覚えておきましょう。
息継ぎのときに反対の腕が落ちないようにする
息継ぎをするとき、利き腕を回すと同時に行うことが多いと思います。
このとき、反対の腕が沈んでしまわないようにしましょう。
息継ぎを行うときに回す腕と反対の腕が沈んでいると、身体も沈んでいってしまいます。
ただし「腕が落ちないように」と強く意識すると、過度に腕に力が入ってしまい、位置を保とうとして逆に腕が沈んでしまうことも多いので注意しましょう。
腕に力が入りすぎると、腕の筋肉中の空気が抜けて、腕が沈んでしまいます。
「そこにあるだけ」「何もしない」くらいの意識で、反対の腕は前に置くことを意識してみましょう。
- 米川 琢コーチ
苦しい、出来ないという心が本来楽しいはずの水中運動を濁してしまいます。出来ないのさえも楽しんで、どうして出来ないのだろう、何が邪魔しているのか、どこを楽すれば出来るかなと考えてみてください。頑張る必要はありません。楽しめば必ず答えは自ずと訪れます。
クロールで息継ぎのときに沈むのを克服する練習方法!
コツを押さえたら実際に練習してみましょう。
練習する際のポイントを2点ご紹介します。
ステップごとに練習する
米川コーチの練習方法を例に、息継ぎのときに沈んでしまう方の練習方法をまとめました。米川コーチに教わる際は、以下のようにステップごとに練習します。
- 浮く
- 浮いた状態でバタ足をする
- バタ足をしながら、気をつけの姿勢でローリングする(腕を使わない)
- 腕を回さないで呼吸だけをする
- 腕を回して呼吸する
クロールの息継ぎがうまくできない人の多くは、息継ぎしようと必死になり、無駄な動きをしてしまったり、身体に力が入って沈んでしまっています。
パパさんやママさんがお子さんに教えるときも「人間は本来、浮くようにできているので余計なことをしない」ことを意識して、まずは浮くことから始めてみてください。
その後に足を動かす、ローリングする、腕を回す、と順番に動作を付け足していきましょう。
実際に泳いでいるときも、動作を複数同時に行うのではなく、上記のように順番に行っていけば息継ぎのときも沈まずに前に進めます。
クロールの腕の使い方や練習方法などは以下の記事でも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
>>【元競泳日本代表コーチ監修】クロールの正しい泳ぎ方は? 子供が速く疲れずに泳ぐためのコツを紹介
また、米川コーチに実際に上記のトレーニングを教わりたい方は、日本テレビの運営するドリームコーチングよりトレーニング予約をしてみてください。
チェックリストを作成して練習する
息継ぎの際に沈むのを克服したいときは「なぜ沈んでしまうのか」を考えてみてください。
冒頭で説明したように、身体が沈む人の場合は余計に動きすぎている、力を入れすぎている場合が多いです。
そうならないように「どうしたら息継ぎで身体を浮かせるか」ではなく、沈んでいる原因を特定してそれを修正しましょう。
チェックリストを作成して、それを1つずつ潰していく方法もおすすめです。
例えば以下のように項目を作ってみてください。
- 息継ぎの際に頭だけを振っていないか
- 息継ぎのときにバタ足が止まっていないか
- 反対の腕が沈んでいないか
作成したチェックリストをもとに、泳ぎ方を見直していけば上達するはずです。
もしご自身で練習しても「どうしても息継ぎのときに沈んでしまう」方や、「とにかくすぐに息継ぎをマスターしたい!」という方は、ぜひ米川コーチのレッスンを受けてみてください。
米川コーチのレッスンを受ければ早い人は30分で、遅い人でも90分あれば必ずクロールで25mを泳げるようになります。
ドリームコーチングでなら誰でも米川コーチのレッスンを受けられますよ。
- 米川 琢コーチ
「無理はしない。頑張らない。焦らない。」これが上達の近道です。頑張らないという言葉は、呼吸や泳ぎで苦労している方々にとってとても重要なこと。頑張ろうとすれば視野は狭くなり、窮屈感を感じプールに運ぶ足も重くなります。人は浮く生き物。横を向けば酸素は吸えます。
クロールで息継ぎを練習するときの注意点
息継ぎを練習するときは、ただひたすら練習すれば良いわけではありません。
ここでは練習で気をつけて欲しいポイントを2点説明します。
一般的な練習方法は息継ぎが上手にできない人には難しすぎる可能性も
様々なサイトで息継ぎの練習方法や理想の泳ぎ方が紹介されているので、どれをやったら良いかわからない人もいるかもしれません。
一般的に紹介されている方法は確かに、「きちんとクロールで息継ぎができて、泳げる人」の泳ぎ方です。
しかし「息継ぎするときに沈んでしまう」ような人はすでに余計な力が入った泳ぎ方をしている可能性があります。
その状態で様々な方法を試すと、さらに頭が混乱することもあります。
冒頭でも紹介したように、人間は何もしなくても浮くものです。
まずは色々な泳ぎ方を試す前に、「何もせずに浮いてみる」ことからおすすめします。
泳ぎ方に正解はない
よく「きれいな泳ぎ方」と紹介されるフォームがありますが、必ずしも全員にとって理想なフォームではありません。
人それぞれ、筋肉量や筋肉のバランス、関節の可動域は大きく異なります。
無理やり「きれいな泳ぎ方」とされるフォームに当てはめてしまうと、怪我につながる可能性もあります。
「きれいな泳ぎ方をしている」と言われるトップ選手でも、よくみるとフォームは全く違います。
「きれいに泳ごう」と意識しすぎず、自然体で泳いでみてください。
クロールの息継ぎについてよくある質問
クロールの息継ぎについてよくある質問を米川コーチにもお聞きして、まとめてみました。
クロールの息継ぎのとき顔は左右どちらにすればいい?
左右どちらでも問題ありません。
自分が息継ぎしやすい向きで行ってください。
もちろん両方の向きで息継ぎできれば素晴らしいですが、必ずしもできるようになる必要はありません。
左利きはクロールの息継ぎのとき顔をどっちに向けるべき?
左利きの人も自分のやりやすい方向で息継ぎをすれば大丈夫です。
左利きの人は左を向いて息継ぎすることが多いと思います。
右利きと同じ向きに直す人もいますが、生まれつき利き手は決まっているのに水泳の時だけ直す必要はありません。
自然体で、自分のやりやすい顔の向きで息継ぎをしてみてください。
クロールの息継ぎのタイミングはいつ?
ローリングして体が横を向いたときに行いましょう。
無理に顔だけ向きを変えて息継ぎしようとすると、腰を捻ってしまい、体が沈みやすくなります。
呼吸することに集中し過ぎず、落ち着いて順番に動作を行ってください。
- ローリングする
- 身体が横を向いたら呼吸する
- 身体と頭を元の位置に戻す
- 腕を回す
以上のように1つずつ動作を順番に行えば、適切に息継ぎできるようになります。
クロールで息継ぎの回数は何回するのがベスト?
息継ぎしたいときにすれば問題ありません。
一度練習で、息継ぎなしでどれくらい泳げるか試してみてください。
25m泳げる人もいれば数ストロークしか息がもたない人もいると思います。
どれだけ息継ぎなしで泳げるかわかったら、本番でも自分が苦しくて限界になる前に確実に息継ぎをしましょう。
日常生活で苦しくなるまで息を我慢することはありませんよね。
水中でも苦しくなる前に息継ぎしても良く、たくさん息継ぎしたとしてもきちんと泳げれば回数を気にする必要はありません。
子どもにクロールの息継ぎを教えるときのポイントは?
「親が教えすぎない」ことが大切です。
お子さんが「もうすぐで息継ぎを上手にできるようになりそう」というレベルであれば、お子さんが泳いでいるのをそっと見守って、お子さん自身に任せてみましょう。
もしお子さんが沈んでしまう場合は、沈まないように補助だけしてあげるのがおすすめ。
子どもは自分で練習していくうちに、どうすれば良いか学習していきます。
親があれこれ指導してしまうと、せっかく自分で掴みかけていたコツも忘れてしまいます。
水泳は転んだり、どこかにぶつかったりする危険はなく、溺れるリスクだけ気をつけていれば安全なスポーツです。
親があれこれ教えるよりも、溺れないように側で見守って、お子さんの「考える力」を伸ばしてあげましょう
特にお子さんが水泳初心者の場合は具体的にクロールを教える前に、プールの楽しさを知ってもらうことが大切です。
ドリームコーチングで米川コーチにクロールの息継ぎの仕方を教えてもらおう
ドリームコーチングには、元競泳日本代表コーチや元競泳選手など、日本や世界の水泳界で活躍した実績のあるコーチがたくさん在籍しています。
コーチそれぞれに得意分野がありますが、米川コーチはクロールのプロフェッショナルです。
米川コーチは「隣の家に住むお兄さん」のようにレッスンをしてくれます。
「どうして息継ぎのときに沈んでしまうのか」をお子さんと一緒に考えながら教えてくれて、お子さんからも「楽しかった!」と声が上がるようなレッスンが特徴です。
また米川コーチは、水泳を通して心と身体の両方を高めることを重視しています。
「考える力」や「チャレンジ精神」の成長を促しながら、水泳も上達するように教えてくれます。
ぜひドリームコーチングで、米川コーチのレッスンを予約してみてください。
ドリームコーチングのホームページでは米川コーチのレッスンを受けた方の口コミもみることができます。
興味がある人はぜひ見てみてください。
>>ドリームコーチングで米川コーチのレッスンの口コミを見てみる
米川コーチ以外にも水泳のコーチはたくさんいますので、ぜひ他のコーチもご覧ください。
まとめ
今回は米川コーチのアドバイスをもとに、クロールの息継ぎのコツを紹介しました。
簡単にポイントをまとめると以下のようになります。
- 息継ぎで沈む場合は、余計な動きをしないで、浮くところから始める
- 顔だけを動かすのではなく、身体全体を使う
- フォームや息継ぎの回数、顔の向きは自然体で泳ぐ
人間は基本的に浮くようにできているので、余計な動きをしなければ沈むことはありません。
息継ぎのときに沈んでしまう人はまず、身体を浮かせることから始めてみましょう。
親御さんもまずはお子さんに練習させてみて、自分で考えながら上達するように見守ってみてください。
どうしても上達しない、もっと早くクロールできるようになりたい方は、ドリームコーチングのコーチに依頼してみてください。
上手くいかない方に多いのは、難しく考えてしまうこと。『なにかしなければいけない』と考えしまうことが大半です。反対に上手くできない動作や意識を無くしていくことが、楽に呼吸をするための近道。難しく考えず、呼吸が出来なくしている部分はどこかなと遊び感覚で探してみてください。