スプリットステップとは何?スプリットステップのやり方や効果について
テニスのプレー中、常に行われているといっても過言ではない「スプリットステップ」。動き出しをスムーズにし、ボールへの反応速度を上げるために用いられる動きです。テニス初心者には慣れない動作のため、難しいと感じる方もいるでしょう。スプリットステップをうまく踏めずに悩んでいる方は、ぜひ本記事のやり方を参考にしてくださいね。
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目次
テニスのスプリットステップとは
テニスの試合や練習を見ていると、返球を待っている選手が軽くジャンプするように足を動かしている様子を目にしますね。これは「スプリットステップ(Split step)」と呼ばれるもので、動き出しをスムーズにするために取り入れられる動きです。ジャンプをしているように見えますが、英語で“分かれる”を意味するSplitが用いられているとおり、正確には両足を割るように開く動きが基本になります。
“返球を待つ間ずっと動いている”と聞くと「難しそう」「疲れそう」というイメージを持つ方も多いですが、習慣化して体に染み込ませると無意識下で行えるようになります。テニスのスキルを上げたい方は、積極的に取り入れてみましょう。
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スプリットステップをする理由
テニスは相手がボールを打ち込む場所に走って、的確に打ち返すスポーツです。ちょうど自分のいる場所にボールが飛んでくれば良いですが、当然相手のプレイヤーも取りづらい場所を狙ってくるもの。ボールの動きに瞬時に反応するためにも、相手のスイングを見ながら、足を動かし続けるスプリットステップが重要になります。
止まっている状態から素早く動き出すための基本姿勢を「パワーポジション」といい、テニス中は常にこの姿勢を保っている必要があります。スプリットステップには、このパワーポジションの効果を最大化するためにも取り入れられます。
スプリットステップによって得られる効果
瞬発力を高め、ボールへの反応スピードを上げてくれるスプリットステップ。取り入れることで、次の3つの効果が期待できます。
- 反動により動き出しが早くなる
- 相手を観察し素早く反応できる
- ニュートラルな状態を作る
それぞれのポイントを詳しく見ていきましょう。
反動により動き出しが早くなる
スプリットステップを踏んでいるときには「地面反力」と呼ばれる力が働き、足で地面を踏む力と同じ強さの力が地面から足へと伝わります。この反動の力によって、静止している状態からよりもスピーディかつ力強く動き出せるように。相手プレイヤーやボールの予期せぬ動きにも対応しやすくなります。
相手を観察し素早く反応できる
スプリットステップはただやみくもに動いているわけではなく、相手の体の動きやスイングに合わせて行うもの。つまり、相手をよく観察しなければ正しくステップを踏めないのです。相手からのボールの方向や強さを完全に予測するのは難しいですが、自分が打ったボールの強さや方向、相手の構えや体勢、 スイングの仕方などから、ある程度は見当がつきます。スプリットスイングの習慣化は瞬発性を高めるとともに、相手を観察して返球を予測することにもつながるのです。
どの方向にも反応できるニュートラルな状態を作る
テニスでは左右に大きく揺さぶられるのはもちろん、力の強弱によって着地までのスピードも大きく変わります。“右のコートラインいっぱいに来たかと思ったら、次はネット近くへの緩いボール”といったように、ありとあらゆる場所にボールは飛んできます。だからこそ打ち返したあとは、一球ごとにニュートラルなフォームへと戻って、どの方向にも対応できる状態を作らなければなりません。
スプリットステップは、フォームをリセットする役割も担っています。ステップを踏むことによってニュートラルな状態を作り、前後左右の全方向に対応できる状態にしていくのです。
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スプリットステップのやり方
瞬発力を高め、反動によってスピーディな動き出しを叶えるスプリットステップ。スプリットステップのやり方について、元プロテニス選手の馬場 早莉コーチに伺いました。
テニス上達を目指す方は、以下の手順でトライしてみてください。
- ラケットを構える
- 脚を開き、体の重心をやや下げる
- 着地する
ただし、前述したとおりスプリットステップの本来の目的は、ニュートラルな姿勢で全方向に対応できる状態を作ること。“絶対にこのフォームでないと”という細かな決まりはありません。実際に、著名なプロテニスプレイヤーを見てもそれぞれステップに特徴やクセがあります。まずは上の手順をマスターし、そこから自分が動き出しやすいようにブラッシュアップしてみてください。
STEP①ラケットを構える
ラケットを構えるときのポイントは次の2つです。
- 正面を向く
- 基本は体の真ん中で構える
ボールを打ち返したあと、まずはラケットを構えて乱れたフォームを戻していきます。ショットの打点に合わせて、高さを調整してください。
STEP②脚を開き、体の重心をやや下げる
次に、肩幅程度もしくはラケット一本分を目安に両足を広げます。両膝を内側に入れるようなイメージで、足幅を広げましょう。
馬場コーチからは「膝は曲げすぎず、伸ばしすぎずがポイント。一番無理のない範囲で膝を軽く曲げるようにします。上にジャンプするというよりは、下に沈むイメージで行なうといいですよ」とアドバイスをいただきました。
STEP③着地する
馬場コーチに聞いた、着地のときのポイントは以下のとおりです。
- かかとを地面にべったりつけない
- ジャンプをしたあとは、自分が動きたい方向と逆足を先に着地させる
スプリットステップでは、相手の打球のリズムに合わせて、着地します。一連の動きをラリーごとに繰り返しましょう。
スプリットステップを正しく行うためには、着地のタイミングを十分意識してください。たとえば、相手がボールを打ち返すタイミングで「STEP①ラケットを構える」をはじめてしまうと、ボールが自分のコートに飛んできたときに動き出せません。
相手の動きをよく観察しながら、ボールが相手のラケットに触れる瞬間に着地しましょう。このタイミングを意識することで、返球に合わせて柔軟に動き出せるようになります。
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効果のないスプリットステップとは
最後に、スプリットステップの効果が出ない3つの要因について解説します。
- 正面を向いていない
- 足幅が狭い
- 高くジャンプしすぎている
「スプリットステップを試してもうまくいかない」「リズムを掴めない」という方は、ぜひチェックしてみてください。
正面を向いていない
スプリットステップにはじめてトライする場合、動きに意識を集中させるあまり体の方向がブレやすくなります。ボールは必ず前方向(相手側)から返ってくるので、常に正面を向くように意識してください。いくらスプリットステップが踏めていても、体が別の方向を向いてしまっていると、ボールを追いかけるまでに時間がかかり、ターンが不十分になってしまいます。
足幅が狭い
反復横跳びをイメージするとわかりやすいですが、足幅が狭い状態から動き出すと、次の一歩も小さくなってしまいます。動き出しが遅くなり、ボールに追いつくまでに時間がかかるので注意しましょう。
高くジャンプし過ぎる
スプリットステップでとくによくある間違いが、足を開くのではなくジャンプしてしまっていること。高くジャンプし過ぎると動き出しが遅れるのはもちろん、上方向に力が働いてしまい、「地面反力」の効果も薄れてしまいます。ジャンプではなく、脚を開くという基本のフォームを意識してください。
スプリットステップのやり方について、もっと詳しく知りたい方はドリームコーチングの個別指導でプロのコーチに伺ってみましょう。馬場コーチのレッスンは丁寧な指導で、初心者でもわかりやすいと評判ですよ。
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スプリットステップをクセづけよう
ニュートラルな状態を作り、動き出しのスピードを高める「スプリットステップ」。最初のうちは返球までの間に体勢を整えるのが難しいかもしれませんが、慣れてくると無意識でもフォームを作れるようになります。まずは相手プレイヤーを観察しながら、自然にスプリットステップを踏める状態まで持っていきましょう。
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