リベロの中学・高校独自のルールから役割まで徹底解説!バレーボールで守備の要といわれるリベロとは?
バレーボールにはセッターやアタッカーなどさまざまなポジションがあります。そのなかのひとつであるリベロは守備の要ともいわれており、ディフェンス面において大変重要な役割を担っているポジションです。
本記事では、リベロの役割や特徴についてまとめています。また中学・高校でのリベロのルールをはじめ、リベロに適した資質などについても紹介しているので、バレーボールに興味があるお子さんをお持ちの方はぜひ参考にしてみてください。
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目次
守備専門のリベロの特徴とは
守備に特化したリベロは、ディフェンスにおけるスペシャリストです。リベロにはこのポジション特有の特徴と役割があります。次で詳しくみていきましょう。
前衛はやらない
守備専門のリベロには前衛でのプレーが認められておらず、後衛で率先してボールをレシーブしにいきます。これは仲間の守備における負担を軽減する狙いがあるとされています。
センタープレーヤーのなかには、守備を苦手とする選手もいるでしょう。また相手チームのサーブやアタックをセンタープレーヤーがレシーブしてしまうと、スパイクやトス上げをする選手が減ってしまう場合もあります。よって多くの選手が攻撃側へとまわれるよう、リベロは広範囲のボールを積極的にレシーブしにいくのです。
チーム内にどれだけ優秀なアタッカーがいたとしても、ボールを拾いセッターに正確にトスできなければポイントにはつながりません。優秀なリベロがいてこそチーム力が大きく飛躍するといえるでしょう。
交代回数は無制限
リベロは後衛にいる選手とであれば、審判の許可無しで無制限で交代可能です。具体的にはセンタープレーヤーが後衛へと下がってサーブし、サーブ権が移動したときが交代のタイミングです。ただし、ラリー中の交替は認められていません。ちなみにリベロ以外のほか選手の場合は、1セットに6回までの交代が認められています。
ユニフォームの色が違う
リベロはほかの選手とは異なった色のユニフォーム着用が義務付けられています。これは先ほどリベロの交代回数は無制限であると紹介したように、交代回数に制限のあるほか選手と区別するためです。ひと目ではっきりとリベロと区別できるよう、仲間とは対照的な色をしたユニフォームを選択しなければなりません。
監督の指示を伝える
試合中、監督がタイムアウトを取れる回数は1セットにつき2回までと限りがあります。そのため回数制限なく交代可能なリベロは、監督の指示をコート内にいる仲間に伝えるメッセンジャーとしての役割も果たします。
サブの司令塔
バレーボールの司令塔といえば、アタッカーにトスをして多彩な攻撃を組み立てるセッターを思い浮かべる人が多いでしょう。しかし、そのセッターにボールをつなげるためには、リベロによる正確なトスが欠かせません。ゆえにセッターをコントロールするポジションといっても過言ではないのです。
また、リベロは後衛エリアに位置することからコート全体が見渡しやすく、コート内の仲間に守備位置を指示出しするケースも多いです。さらに相手チームのスパイクのコースを予測し、仲間に伝えることもリベロの仕事のひとつ。よって、リベロは第二の司令塔としてチームを助ける重要なポジションなのです。
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リベロ独自のルール
リベロには、リベロにのみ設けられた独自のルールが存在します。どのようなルールがあるのか、それぞれの内容についてご紹介します。
ネットより高いボールをスパイクできない
リベロはレシーブのみできるポジションであり、攻撃につながるようなプレーは禁止されています。そのため、ボールがネット上端よりも高い位置にある場合、スパイクはしてはいけないルールになっています。また、バックアタックも同様にリベロには認められていません。リベロが前衛エリアにてオーバーハンドパスによって上げたトスを、アタッカー等ほかの選手がネットより高い位置から相手コートへと返球するプレーも反則となってしまいます。
ただし、アンダーパスなら反則とはなりません。また、アタックラインを超えず後衛エリアにおいてのオーバーハンドパスも問題ありません。
サーブが打てない
守備専門のリベロは、サーブを打ってはいけないルールとなっています。サーブもポイントへと直接つながる攻撃プレーに含まれるため禁止されています。
ブロックの参加
リベロはブロックに参加できません。また、ボールに触れていなかったとしても、ブロックと認められるプレーは反則行為とみなされてしまいます。
セッタープレー禁止
リベロが認められているのは守備のみであり、アタックや攻撃へとつながるセッタープレーもルール上禁止されています。
後衛とのみ交代可能
攻撃プレーができないリベロには、前衛でのプレーが認められていません。そのため、ベンチからコートに入る際は、後衛の選手としか交代ができません。またサーブ権が代わってローテーションをし、リベロが前衛へと行くようになった際には、再度交代してベンチへと戻る必要があります。ただしこの際、入れ替わった選手としか交代できません。
レセプションとディグとは
バレーにはさまざまな専門用語がありますが、そのなかにレセプションとディグというものがあります。この2つの単語はレシーブの種類を指すものです。
レセプションは相手からのサーブをレシーブで受けるプレーを指し、ディグはアタックを受けるプレー全般に使用されます。
かつてはレシーブという言葉でひとくくりにされていましたが、細かくプレーを分別することで戦術的に有効であることからレセプションとディグという用語が使用されるようになったといわれています。
中学・高校独自のリベロのルール
中学・高校のバレーでは、リベロにおいて一般ルールとは異なる独自ルールが設けられています。まず、通常リベロは12人のうち1人登録が可能(試合によっては2名登録可能な場合もあり)となっていますが、中学・高校についてはリベロを2人まで登録できるようになっています。ただし、コートに入れるのはそのうちの1人です。
また一般ルールでは、リベロはチームメンバーと対照的な色のユニフォームを着用しなければなりません。しかし中学・高校のルールでは、リベロはメンバーと同じユニフォームの上に「L」という文字が記載されたゼッケンを着用して代用できることとなっています。
ちなみに中学・高校ではリベロというポジションが認められていますが、小学校では現在まだリベロの導入はされていません。
どんな選手がリベロに向いているか
複数の役割を果たし、特殊なルールのもとプレーを行うリベロ。そんなリベロを務めるためには、どのような人が向いているのでしょうか。
どんなボールも追いかける粘り強さがある人
守備の要ともいわれるリベロを務めるためには、どんなボールもあきらめずに追いかけていく姿勢が重要です。コートにボールが落ちる瞬間まで決してあきらめないという粘り強い精神は、コート内にいる仲間の士気を高め、積極的なプレーへとつながっていきます。また、高いレシーブ力を身につけるためには、強烈なスパイクにも動じない強い精神も欠かせない資質となるでしょう。
体力・持久力がある人
リベロは自身の守備範囲外やコート外であったとしてもすべてのボールを率先して拾いに行くことが求められるポジションです。コートを走り回ってひたすらレシーブをあげるという動作が繰り返されるため、体力がなければ務まりません。
また、コートの後衛から全体を見渡せる位置にいるゆえ仲間への指示出しはもちろん、チームの士気が弱まっていると感じたときには積極的に大きな声出しをし、チームの雰囲気をコントロールすることも大切となってくるでしょう。
分析力・判断力がある人
レシーブの精度を上げるためには相手のスパイクコースを予測する必要があり、相手の初動を見て瞬時に判断する力が求められます。体勢を崩しながら上げたボールはセッターへうまくつなぐことはできません。セッターへ正確にトスするためには相手のスパイクコースを読み、遅れなくボール位置へと移動できるように備える必要があるでしょう。
またリベロはコート内外へと制限なく行き来できるため、試合の流れやチーム内の雰囲気等をリベロ目線で分析して仲間や監督に伝えることも重要な役割です。どんなときでも冷静に判断・分析できる力がリベロには求められます。
リベロはチームの勝利を左右する重要なポジション
バレーボールではスパイクのような華やかなプレーについ目が行きがちですが、バレーボールの基本はレシーブであり、ボールがつながらなければ勝利できません。ゆえにリベロはチームの勝利を左右する重要なポジションです。またバレーボールでは身長の高い人が有利な場面が多いですが、リベロは身長に関係なく活躍できるのも魅力のひとつ。
バレーボールに励むお子さんがいる方やお子さんが興味を持っているという方は、ぜひご一緒にリベロというポジションに注目してみてはいかがでしょうか。
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