テニスのプロに聞くフォアハンドとバックハンドのやり方!両手・片手で打つメリットデメリットやプレーのコツ

テニスのプロに聞くフォアハンドとバックハンドのやり方!両手・片手で打つメリットデメリットやプレーのコツ

テニスのフォアハンドやバックハンドには、両手で打つやり方と片手で打つやり方がありますが、それぞれのメリットや使い分けはどのようにすると良いのでしょうか?

今回は、テニスの個別指導をされている元プロテニスプレイヤーの馬場 早莉(ばば さり)コーチにフォアハンドとバックハンドのやり方とコツを教えていただきました。

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教えていただいたのは元プロテニスプレイヤーの馬場 早莉コーチ!

馬場コーチ

馬場 早莉(ばば さり)コーチは元プロテニスプレイヤーで、全日本選手権ベスト4ITF(国際テニス連盟)の女子1.5万ドル大会での準優勝など好成績を残しています。笑顔と優しい声が親しみやすく、初心者でも安心して相談しやすいコーチです。

5歳のころに友人に誘われて近くのスクールに通ったことがきっかけでテニスをはじめた馬場コーチ。テニスは生涯スポーツなので、友人たちとおばあさんになっても一緒にテニスをしようと話しているそうです。

今回は馬場コーチに、体験レッスンの中でフォアハンドとバックハンドのやり方とコツを伺ったので、ここからたっぷりご紹介します。

馬場 早莉(ばば さり)コーチのレッスンメニューを知りたい方はこちら

テニスのフォアハンドとバックハンドとは

テニスのフォアハンドは、利き手側でボールを打つ基本の打ち方です。テニスをはじめたばかりの方がまず練習するのがこのフォアハンドですね。利き手側なので力加減もコントロールしやすく、初心者だとフォアハンドばかりに頼ってしまうということもあるでしょう。

対してバックハンドは、利き手とは反対側でボールを打つ打ち方です。基本的には利き手側に来たボールはフォアハンドで、反対側に来たボールはバックハンドで打つという使い分け方をします。

フォアハンドでは、ラケットを握手するように握るイースタングリップが基本の握り方。ラケットの面に手のひらを当て、そのまま撫でるようにグリップまで手を降ろしてきて握るとちょうど良い状態で握れます。

そのままバックハンドを打つこともできますが、コンチネンタルグリップに持ち替えたほうが打ちやすいでしょう。握り方は包丁を握るようにグリップを上から掴みます。フォアハンドのときよりも少し親指が内側に入るように持つ感覚です。

今回馬場コーチのレッスンを体験した生徒さんは、ひとりは左利き、ひとりはとても手が小さかったので、馬場コーチは同じ向きで横に立ち、丁寧にグリップを確認していました。左利きの生徒さんは軟式テニス経験者なので、フォアハンドとバックハンドで握り方が変わることにもびっくり!馬場コーチは笑顔で持ち替え方についてもわかりやすく指導してくださいました。

テニスのフォアハンドのやり方

最初は馬場コーチの手出しの球を打ち、慣れてきたらコーチが相手コートから打った短めの球を返球。最後に長い球を返球するという順番でフォアハンドの練習がスタートしました。

フォアハンドは試合でも一番使用される打ち方です。フォアハンドが安定すれば落ち着いた試合運びができますね。フォアハンドの打ち方を初心者にもわかりやすいように、3つの段階にわけて見てみましょう。

①テイクバック

ボールが自分のコートに着地する前にラケットを引いておく動作のことです。

このとき、片手打ちならラケットを持たない方の手(右利きなら左手)をボールのほうに差し出しましょう!と馬場コーチ。この手でボールの位置をしっかり捉えることで、バランスが取りやすくなり、体の開きを抑える効果も得られます。

はじめは片手でラケットを振り回していた生徒さんも、片手を出すことでスイングが安定し、しっかりコート内にボールを打ち返せるようになりました。

②スイング

ラケットがボールに当たるまでの動作がスイングです。ラケットとボールが当たる際は、ラケットが地面と垂直になるよう意識しましょう。ラケットの面が上を向くとホームランしやすくなり、下に向くとネットにかかりやすくなります。馬場コーチによると、打点は前足(右利きなら左足)の横あたりにすると力が入りやすくなり良い球が打てるそうです。

口頭説明だけでなく、10球打ち終わるごとに生徒さんに駆け寄りフォームを指導してくれる馬場コーチ。ネットの向こう側からではなく、同じ向きで、同じ目線で動きながらの説明は初心者でも真似しやすくわかりやすいと生徒さんも笑顔に。緊張が解けると、よりスムーズに動けるようになりますね。

③フォロースルー

最後は自然にラケットを肩の方向に振り抜きます。打つときはしっかり力を入れますが、その後は余計な力みを抜きましょう。かといって、力を抜きすぎても体幹がブレてしまいますね。馬場コーチは振り抜く姿勢もしっかり観察してレッスン参加者にアドバイスをしていました。

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フォアハンドは両手・片手どちらがおすすめ?

フォアハンドは利き手で打ちやすいため片手で打つ方が多いですが、両手でフォアハンドを打つメリットもあります。どちらが正解というわけではありませんが、それぞれのメリットデメリットについてあらためて確認しておきましょう。

フォアハンドを両手で打つメリット・デメリット

フォアハンドを両手で打つと、片手のときよりも確実にリーチが短くなります。そのため取れるボールを逃したり、リーチが足りない分走り込まなくてはならない場面が増えるでしょう。

しかし、両手で支える分、面がブレにくく、安定した伸びの良い球を打つことが可能になります。馬場コーチも「力がないジュニアや女性でもボールを飛ばしやすい」と仰っていました。

フォアハンドを片手で打つメリット・デメリット

「片手フォアハンドは、両手よりもリーチが長くなるので、遠いボールにも届きやすいところがメリットです。また、ラケットを長く使えるので遠心力を利用しやすいという利点もあります」と馬場コーチ。

デメリットはほぼありませんが、強いて言えば、面がブレやすいことがあげられます。握力が弱く面がぐらつきやすいお子さんは、両手フォアハンドを取り入れてみても良いでしょう。

フォアハンドのコツ

フォアハンドの上達のコツを馬場コーチに伺ったところ、以下の2点をあげていただきました。

  • ボールをよく見てラケット面の真ん中に当てること
  • 姿勢を真っ直ぐに保つこと

また、馬場コーチがフォアハンドで打つ際に意識していることは「コート上でどんなに走らされても常に体の軸をまっすぐに保つこと」「頭の位置をなるべく上下左右に動かさないようにして打つ」ということだそうです。

レッスン参加者が打つ球がオーバー気味になったときでも、しっかり安定したラリーに戻してくれる馬場コーチの強さはここにあったのですね。

テニスのバックハンドのやり方

バックハンドについても、フォアハンドと同じように手出しの球を打つことからはじめて、慣れたらコートの反対側からのボールを打ち返す練習をしました。

苦手とする方も多いバックハンド。ついついどんなボールにもフォアハンドで回り込んでしまう……というお子さんもいるかもしれませんね。ここではバックハンドのやり方の基本を確認しましょう。

①テイクバック

後ろ足(右利きなら左足)に体重を乗せて、ラケットを立てた状態で体の後ろに引きます。ラケットを引きすぎると振り遅れの原因に。右足と左足を並行にしたスクエアスタンスを心がけると良いでしょう、と馬場コーチからのアドバイスがありました。

②スイング

フォアハンド同様に打点は力が入りやすい位置に取りたいので、バックハンドのときは前足の横あたりで打つよう意識しましょう。打ちながら前方に伸び上がってしまうことも多いため、後ろ足の膝を少し曲げておくように意識することもおすすめです。

生徒さんは二人とも伸び上がりやすかったので、このアドバイスを実行すると目に見えて球が安定し、速く強い球が打てるようになりました。

③フォロースルー

打ち終わりに体が正面を向くようにしっかりラケットを振り抜きます。フォアハンドとの違いとしては、バックハンドのときは打ち終わった後に固まらず、自然と後ろ足が前にくるようにすることが大事なポイントです。

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バックハンドは両手・片手どちらがおすすめ?

バックハンドは初心者なら両手で練習しはじめる方が多いでしょう。しかし片手バックハンドにもメリットはあります。両手・片手バックハンドそれぞれの利点を知って使い分けましょう。

バックハンドを両手で打つメリット・デメリット

「両手でバックハンドを打つと力が入りやすいため、ラケット面が安定します」と馬場コーチ。もちろんリーチは短くなりますが、メリットがそれを上回るためデメリットはほぼないといえます。利き手側でないからこそ、安定感やパワーが重要になってくるのですね。

バックハンドを片手で打つメリット・デメリット

筋力があり、安定感やパワーに自信がある場合は片手バックハンドも可能でしょう。男子プロテニス選手の中には力強い片手バックハンドを打つ選手も見られますね。リーチが長いので遠いボールを取りやすい、スライスとの打ち分けが楽などのメリットもあります。

しかし、利き手側ではないため、打点が少しでもズレてしまうと面がブレやすいというデメリットがあります。

バックハンドのコツ

馬場コーチにバックハンドのコツを伺うと、次の2点をあげてくださいました。

  • なるべくスクエアスタンスで打つこと(クローズドスタンスになりすぎない)
  • テイクバックを速くすること

また、馬場コーチがバックハンドを打つ際は、後ろ足→前足の順番で入って打つように心がけているとのことでした。右利きの場合、右足を軸足にして距離を取ってしまう方がとても多いのだそうです。後ろ足で距離感を定めてから前足で踏み込むことが馬場コーチのバックハンドの安定感を作っているのですね。

レッスンの最後にはミニゲームも行いました。馬場コーチとの1対1対決や、馬場コーチ対生徒さん2人での対決も!大声ではしゃぎながらコートを駆け回り、最終的には生徒さん2人チームの勝利となりました。

馬場コーチも生徒さんの見違えるような鋭いショットに驚き、やられたー!と叫びながらもとても嬉しそうでした。生徒さん達も「楽しかった」と最後にはコーチに記念写真をねだっていましたよ。


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フォアハンドとバックハンドどちらでも打てる自信がつくとテニスが楽しい!

フォアハンドとバックハンド、試合となるとついつい得意な側だけで打ってしまうというお子さんも多いのではないでしょうか。走り回って無駄な体力を消費したり、相手に苦手を気づかれることで心理的にも追い込まれやすくなってしまいます。

自分ではクセが見抜けずに伸び悩んでしまうこともあるのが基礎的な技術ですが、気づいて修正できたときにはその分劇的な変化が訪れます。安定したフォアハンドとバックハンドが手に入ったら、お子さんのテニスの楽しさも倍増するでしょう。


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