簡単解説!バレーの速攻とは?Aクイックなどの種類と特徴をご紹介
バレーボールの基本スキルをある程度習得できたら、次は試合で使える攻撃方法のスキル向上を目指したいですよね。そこで今回は、奇襲攻撃とも呼ばれているバレーボールの技「速攻(クイック)」の種類と特徴をご紹介します。
やり方やポイントなどについては、Vリーグチームでコーチや監督を務め、チームを5回も日本一に導いた経験のある山田 晃豊コーチに伺いました。山田コーチには、トスやアタックなどを個別指導していただいているので、ぜひそちらもチェックしてみてください。
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目次
速攻(クイック)で相手を翻弄!
速攻(クイック)とは、その名のとおり素早いスパイク攻撃です。味方が低い位置にトスをあげ、スパイカーが短い助走で素早く振りぬく速攻は、奇襲攻撃とも呼ばれるほど相手の意表を突くことができる攻撃!習得すれば戦術の幅が広がるので、基本スキルが身についたらぜひ練習をしてみましょう。
速攻を行うポジションは「ミドルブロッカー」にあたり、2023年度の日本代表チームでは次の選手がミドルブロッカーです。
【2023年度男子日本代表】
- 山内 晶大選手(パナソニックパンサーズ)
- 小野寺 太志選手(サントリーサンバーズ)
- 髙橋 健太郎選手(東レアローズ) など
【2023年度女子日本代表】
- 渡邊 彩 選手(日立Astemoリヴァーレ)
- 宮部 藍梨選手(ヴィクトリーナ姫路)
- 入澤 まい選手(日立Astemoリヴァーレ) など
速攻(クイック)の種類・特徴
速攻と一口に言っても種類があり、トスを上げる位置・スパイクを打つ位置によって「Aクイック」「Bクイック」「Cクイック」「Dクイック」と呼び方が変わります。ここでは、それぞれの特徴をご紹介しましょう。
Aクイック
セッターが前方(レフト側)すぐの位置に低く素早いトスをあげ、そのトスをスパイカーが速やかに打つ攻撃です。目にも止まらぬ攻撃で相手の意表をつくことができます。トスを上げるセッターは、空中で構えているスパイカーにピンポイントに出すことが求められるため、精度の高い技術が必要です。
Bクイック
セッターが2~3m前方(レフト側)に素早いトスをあげ、そのトスをスパイカーが打つ攻撃です。Bクイックは、Aクイックよりもスピードが速いのが特徴。トスを上げるセッターとスパイカーとの距離が開くためタイミングを合わせにくいですが、相手のブロッカーの動きを見極めて対応できるので、より攻撃が決まりやすくなります。
Cクイック
セッターが後方(ライト側)すぐの位置にトスをあげ、そのトスをスパイクする技です。トスをあげるタイミングやスパイクのタイミングはAクイックと変わりませんが、セッターはバックトスをしなくてはいけないため、Aクイックよりも難易度がグンと高くなります。
Dクイック
セッターが2~3m後方(ライト側)に素早いトスをあげ、そのトスをスパイカーが打つ攻撃です。こちらはBクイックと同じタイミングでトスやスパイクを行う技ですが、セッターが2~3m後方のライト側に正確にバックトスをあげる必要があるため、最も難しい速攻になります。セッターとスパイカーとの連携も難しいため、習得には時間がかかるでしょう。
Aクイックのやり方とポイント・コツ
ここからは、バレーボール日本代表のコーチを務め、2度もアジアチャンピオンに導いた山田 晃豊コーチに伺ったクイックのやり方とポイントをご紹介します。
山田コーチはドリームコーチングでバレーボールの指導を行っているコーチで、運動に脳トレの要素を取り入れた「ライフキネティック」のトレーニングも実施。イメージしやすいポイント解説で、山田コーチの個別指導は短時間でスキルアップできると評判です。
また、DCマガジンでは、バレーボール上達に役立つ情報をご紹介しています。バレーボールのスキルアップを目指している方はぜひチェックしてみてください。
それでは、Aクイックのやり方とポイントをご紹介します。
【Aクイックのやり方】
- セッターが前方近距離にトスをあげる
- スパイカーがセッターの前方近距離で踏切り、セッターの手からボールが離れるタイミングでバックスイングをする
ボールがセッターの手から離れてから、スパイカーがヒットするまでの時間を短縮するため、セッターは可能な限り高い位置でセットポジションを取っておきます。そうすることで、ボールの手離れが速くなると山田コーチが教えてくれました!スパイカーのヒットポイントにボールを置くイメージでトスをあげるといいそうです。
「より速いタイミングの速攻にトライする場合は、セッターの手からボールが離れるタイミングと空中でのテイクバック完了を合わせるのがコツ」と山田コーチ。ポイントも伺ったので、以下を参考に練習をしてみてください。
【より速いタイミングの速攻のポイント】
- ジャンプの踏切は接地時間を短くする
- バックスイングからテイクバックを素早く行う
- 体の前(ネットとスパイカーの間にフォロースルーできるだけの距離を確保した位置)でスパイクする
Bクイックのやり方とポイント・コツ
続いて、Bクイックのやり方とポイントについてもご紹介します。
【Bクイックのやり方】
- セッターが前方2~3m前方にトスをあげる
- スパイカーがネットに向かって鋭角の位置から助走をつけて移動する。ジャンプしながら肘をあげ、トスがきたら素早くスイングする
セッターは、直線的な軌道を描くようにトスを出すのがポイントです。そうすることで、セッターの手からボールが離れて、スパイカーのヒットポイントに届くまでの時間を短縮できると山田コーチが教えてくれました。
また、セッターの手から離れたボールがスパイカーのヒットポイントまで届くのに時間がかかるので、スパイカーはこのタイミングを調整できるようにとアドバイスをいただきました。
クイック攻撃をするうえで習得しておきたいポイント
相手の意表を突く速攻は、難易度が高く簡単には習得できない技です。助走、踏切からテイクバック、ヒットまでのスピードが求められるため、次にあげるポイントを習得しておきましょう。
【山田コーチが教える!クイック習得のポイント】
- 床の反発を利用するリバウンドジャンプ
- コンパクトなテイクバックとフォロースルーによるスイングスピード
- 体幹の強化による空中バランス保持
リバウンドジャンプの練習は後ほどご紹介しますが、体幹の強化はどのスポーツをするうえでも重要なポイントとなります。バレーボールでは、空中でのバランス保持と安定したトスのフォームのために強い体幹が必要です。バレーボールの練習を行う際は、合わせてに体幹トレーニングも行いましょう。
基礎を補う!クイックの練習方法
先ほど山田コーチがあげたクイック習得のポイント、「リバウンドジャンプ」の練習方法をご紹介します。
- 椅子などの台を用意して、その上に乗ります。
- 台からストンと飛び降ります。
- 地面に落ちたときの反動を使いながら、全身を上に引きあげるように肩から腕をスウィングして垂直に跳び上がります。
- 1~3を繰り返しましょう。
リバウンドジャンプは、台の上から降りる力を利用する練習方法です。上に跳びあがらずに下にストンと落ちるイメージで行いましょう。落ちたときの反動で跳ぶときと、肩甲骨を引き上げるタイミングをうまくあわせて、高く跳び上がりましょう。
今回、速攻のポイントを教えていただいた山田コーチには、サーブ、トス、スパイク、レシーブ、ブロックのレッスンも行っていただきました。
速攻の指導では、スイングスピードの練習方法やコツも教えていただけるそうです。速攻をマスターしたい方は、ぜひ山田コーチの個別指導を受けてみてくださいね。
【山田 晃豊 コーチ】プロバレーボール コーチ、ライフキネティックトレーナー |【日テレ運営】マンツーマンのスポーツ指導教室ならドリームコーチング
速攻(クイック)をマスターして戦術の幅を広げよう!
速攻はスパイクのなかでも難易度が高い技ですが、マスターすれば戦術の幅が広がり、さまざまなスパイクで相手を翻弄することができます。
習得するには、正確にトスをあげる練習、トスを素早く打ち込む練習、セッターとミドルブロッカーのタイミングをあわせる練習を繰り返し行うことが必要!プロの個別指導もうまく取り入れながら、速攻の習得を目指しましょう。
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