初心者向け側転(側方倒立回転)の練習方法!小学校のマット運動で悩まないコツ

初心者向け側転(側方倒立回転)の練習方法!小学校のマット運動で悩まないコツ

小学校のマット運動で行われる技のひとつ、側転。一見簡単そうに見えるかもしれませんが、ひざや腰が曲がっているときれいに見えず、難しいと感じているお子さんも多いようです。側転でつまずきやすいお子さんの共通点を確認したうえで、プロのコーチがおすすめする、初心者向けの側転の練習方法やコツを見ていきましょう。


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側転(側方倒立回転)とはどんな技?

初心者向け側転(側方倒立回転)の練習方法!小学校のマット運動で悩まないコツ

側転とは略式の名称で、正式には側方倒立回転といいます。開脚をしながら両手を側方について回転するダイナミックな技で、小学校の体育の授業でもマット運動の一環で取り入れられています。

そんな側転ですが、美しく行うには少しコツが必要です。実際、途中でバランスを崩してしまったり、足がまっすぐに上がらなかったりと、うまくできずに苦手意識を持っているお子さんも多いようです。またなかには、正しい側転を知らないゆえに側転とは異なる派生技になってしまっているケースも見受けられます。

今回は、オリンピックや世界選手権に出場経験のある大島杏子コーチに、側転の練習方法やコツを教えてもらったのでご紹介します。まずは側転の正しい流れについておさらいしておきましょう。

側転の基本的なやり方

側転の基本的な流れを確認しておきましょう。側転の手順は次の通りです。

  1. 前方を向きながらどちらか一方の足を前に出し、両手はまっすぐ上に伸ばす
  2. 前の足に重心を移動させながら前傾になる
  3. 前に出した足側の手から床につけて体をひねる
  4. 片足ずつ上に振り上げ、足を大きく広げて倒立する
  5. 最後についた手で床を押して、片足ずつ順番に着地する

側転は正式名称が側方倒立回転というように、動作の途中で倒立と同じように地面と体が垂直状態となるのが大きな特徴です。バランスよくきれいに側転するためには、重心移動や回転の感覚を掴むことが重要なポイントとなるでしょう。

またマット運動ではこちらの記事も参考になります。

関連記事:マット運動が苦手な小学生必見!前転のコツ・後転のコツ
関連記事:逆立ちができない小学生必見!効果的な倒立の練習方法を知ってコツをつかもう!

小学生が側転でつまずきやすいポイント

初心者向け側転(側方倒立回転)の練習方法!小学校のマット運動で悩まないコツ

小学生のお子さんが側転に対して苦手意識を持ってしまう理由には、いくつか共通点があります。次で紹介するのは、側転でつまずきやすいポイントです。お子さんに当てはまる項目はないかぜひ一度チェックをしてみてください。

手をつく位置が定まっていない

側転をする際、毎回手のつく位置が定まっていないお子さんの場合、手のつく位置を意識していなかったり、正しい手の着き方を理解していなかったりすることが考えられます。側転をきれいに回るためには、どこに手をつくかもとても大切なポイントです。目線を手のつく位置に向けてしっかり定めてから、回転するよう意識しなければなりません。

体が伸びない

側転時、お子さんの体はまっすぐ伸びているでしょうか。ひざや腰、腕などが曲がってしまっているときれいな側転には見えません。またそれだけでなく、バランスを崩しやすくなり回転する方向自体が曲がってしまうケースも。体がピンとまっすぐに伸びるよう手先や足先にまで意識を向けることが大切です。

勢いが足りていない

お子さんが側転をする際、スピードはどうでしょうか。側転に対して自信がないお子さんは、ゆっくりと回ってしまう場合も多いもの。しかし、勢いがなければ遠心力がつかずきれいに回ることができません。そのため、ある程度勢いをつけて回ることが重要です。遠心力がつくと、膝も自然とまっすぐに伸びやすくなるため、きれいな側転となります。

足がしっかり開いていない

側転がうまくできないお子さんのなかには、回転時に足が開いていないケースも多く見受けられます。足を閉じていると、側転ではなく別の異なった技となってしまいます。側転は両手と両足を使い逆さになってバランスを取る技のため、左右均等に体重を乗せなければなりません。大きく足を開けると、逆さの姿勢になったときに肩でしっかりと体重を支えられるため安定感のある側転ができるようになります。


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マット運動初心者向け!側転ができるようになる練習方法

ここからは側転をマスターするための実践編です。マット運動初心者のお子さんにとって、具体的にどのような練習方法がよいのでしょうか。

次の練習内容は、大島コーチが実際に自身のレッスン内でも取り入れている指導方法だそうです。ぜひ参考にしてみてください。

手のつき方や体の回転の確認練習

側転は側方に回転する技ですが、体を捻りながら足を振り上げ、前方から横向きへと体の向きを変えなければなりません。複雑な動きで且つバランス感覚も求められることから、体の使い方や手のつく位置などがとても重要なポイントとなります。そこで、大島コーチはいきなり実践練習に入るのではなく、次のような指導の流れで始めるのがよいと話します。

全体的な動作の流れの確認

まずは側転の動きを体に覚えこませるための前段階として、全体的な動作の流れを確認するところからスタートさせましょう。側転がどういったものなのかイメージを掴んでもらうため、最初に左右どちらの足を前に出して構えるのか、手は左右どちらから床につき足はどちらから振り上げて着地させるのかといった部分を丁寧にレクチャーしていきます。

手のつき方の確認

次に、手のつき方のレクチャーへ。どの位置にどのような形で手と足をつけばいいのか、これらを口頭で説明し理解してもらうというのはなかなか容易なことではありません。そこで、大島コーチは視覚的にわかりやすくするため、マットの上に手形と足形を順番に置いて解説する方法がおすすめと話します。この方法なら小さなお子さんでも理解しやすくなりそうですね。

跳び箱を用いて手のつき方を確認

先ほどの段階から少しステップアップし、次は跳び箱上に手形を置いて手のつく位置をレクチャーしていきます。大島コーチによると、跳び箱のような低い高さのものから着地する練習を行うことで、床をしっかり押して起き上がる補助練習となるのだそうです。

側転の補助練習

動作の流れや正しい手のつき方を確認したら次は実践練習へと移りたいところですが、大島コーチはその前に補助練習を実施するようすすめています。次の5つのステップを踏むことで、側転の実践練習へスムーズに移行できるようになるそうです。

逆立ちもしくはカエル倒立で足裏パチン

両手を肩幅ほどに広げて床につき、かかとを上にあげて足裏をパチンと叩く練習を繰り返します。これは、手でしっかり体を支えられるようになるというのが目的です。またカエル倒立ではなく、逆立ちの姿勢で行ってもよいそうです。

側転をする過程で足裏パチン

次は先ほどの体勢から少しレベルアップ。立った状態から側転をするように左右の手を床につけ、最初に振り上げた足にあとから振り上げた足をくっつけて足裏でパチンと叩きます。

手で押して体勢を戻す

    • 側転時にあとからつく側の手を使って壁に寄りかかったのち、同じ手で壁を押して体勢を戻す
    • 台や跳び箱などの低い高さのところに1と同様に寄りかかり、手で押して体勢を戻す
    • 2人組になり1と同様の手を合わせ、手で押して体勢を戻す(支える側の人は押し上げず、手で支えるのみ)

それぞれが独立した練習で、上記3つとも側転時に手でマットを押して起き上がって来るための補助練習です。肘が曲がってしまったり、体が斜めになったりしないように意識しましょう。

大の字になって姿勢をキープ

  1. 大の字になってうつ伏せする
  2. 大の字になって仰向けになる

どちらもきれいな姿勢で側転をするための補助練習です。背筋をピンと伸ばし、手と足もしっかり力を入れてキープしましょう。

側転を実践するときのポイント

補助練習もスムーズにこなせるようになったら、次はいよいよ側転の実践練習です。大島コーチに実践で意識するべきポイントについても伺ってみました。

  • 両手はしっかり前で構える
  • 前足は前方に踏み込み、後ろ足は真後ろに勢いよく振り上げる
  • 手は足の先の延長線上にまっすぐにつく
  • あとからつく手でマットをしっかり押す
  • 振り上げた足はマットまでしっかり回して着地させる

側転で美しい軌道を描くためには、練習を繰り返して感覚を体に覚えこませることが大切です。上記のポイントをしっかり意識しながら実践練習に取り組み、側転のフォームを整えていきましょう。

大島コーチは、都内の体操クラブにて幅広い層に体操指導を行っておられますが、この側転のように未経験の技を習得する際には、段階的に練習内容をステップアップさせていくことを重視されているようです。

今回別記事にて体験レポートをお届けするにあたり、小学1年生の女の子が大島コーチによる個別指導を受けました。1時間半というレッスン時間の中で、前転や後転、開脚前転などさまざまな技のレクチャーを受けましたが、練習内容を少しずつステップアップさせていき、たくさんの成功を重ねていきました。そのため、女の子は最後まで高いモチベーションを保ちながら練習に取り組めたようです。

側転を実践するときのポイント

また、今までやったことがなかった後転が一人で回れるようになったり、開脚前転がサポートありでできるようになったりと、女の子の成長ぶりに保護者の方も驚かれていたほど。「マット運動では、手のつく位置や起き上がるときの勢いなどが大切なのですね。そこさえ掴めばほかの技もできるようになると思いました」とお子さんに可能性を感じた様子です。

個別指導はお子さんの成長スピードに合わせて、きめ細やか指導が受けられるのが魅力です。「側転ができるようになりたい!」と明確な目標があるお子さんであれば、側転のみの独立したレッスンを受講すると効率よく練習ができ、側転の習得へとグッと近づくことができそうですね。

関連記事:【マット運動】小学生必見!プロが教える開脚前転のコツ・開脚後転のコツ

側転は段階的に練習をステップアップさせることが成功のカギ

側転は頭では流れを理解できていても、いざ実践してみるとなかなか難しいもの。体の使い方や姿勢などは複雑な部分もあるため、段階的に練習を進めながらひとつずつコツを掴んでいくことが成功への近道となりそうです。またプロのコーチによる個別指導を利用すれば、お子さんのモチベーションをうまく引き出しながら楽しく側転の基礎を学ぶこともできるでしょう。ぜひお子さんに合った指導方法で側転にチャレンジしてみてくださいね。


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